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2023年1月23日

日本自動車会館でナスバギャラリー 交通事故で失った家族らの思い込めて

自動車事故対策機構(ナスバ、中村晃一郎理事長、東京都墨田区)は、交通事故被害者やその家族らが制作した絵画、書道、写真などの作品展「ナスバギャラリー」を2013年から定期的に開催している。

昨年11、12月には日本自動車会議所(内山田竹志会長)と日本自動車会館(東京都港区)では4回目となるギャラリーを共催。交通事故で車いす生活を送ることになった重度後遺障害者や、交通事故で大切な家族を失った家族らの思いが込められた作品を自動車業界の関係者らが多数集う同会館で公開し、交通安全の重要性と事故防止の徹底をあらためて訴えた。

今回の展示会では、「令和3年度「『NASVA(ナスバ)交通遺児友の会』絵画コンテスト」の入賞作(最優秀賞~銀賞)を中心に35作品を展示した。同コンテストは「私の好きな○○○」がテーマで、家族の思い出、動物や友人とのスポーツの様子、友の会で経験した一場面、想像の世界を描いたものなど224作品の応募があった。

これらの中から最優秀賞(国土交通大臣賞)に選ばれた「5段跳べたよ」は、跳び箱を元気に飛べた様子を画面の真ん中に力強く描いたもの。最終選考に残った作品の中で一番インパクトがあったことが受賞の決め手になったという。

療護施設入院患者や介護料を受給する重度後遺障害者の創作作品の展示は10点。重度後遺障害者らは不自由な手や口を使い作品を創り上げることが大きな励みとなっており、その作品を通じて交通事故の悲惨さを再確認してもらいたいともしている。

ギャラリー開催は、ナスバが交通事故被害者の一環として取り組む中学卒業までの子どもへの生活資金の無利子貸付、重度後遺障害者の療護施設の運営などの周知もねらいにしている。ギャラリーの活発な開催によって、事故のない交通社会の実現と事故被害者の支援の輪の拡大を目指していく。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞1月19日掲載