2022年12月05日
名古屋大 自動運転車「ゆっくりカート」、商店街で実証実験
名古屋大学と同大学発ベンチャーのエクセイド(伊藤勝規社長、名古屋市中区)は、名古屋市西区の円頓寺商店街で自動運転車「ゆっくりカート」の実証実験を行った。片道約150㍍の区間を時速5㌔㍍程度で「レベル2(高度な運転支援)」により運行し、歩行者と協調した自動運転技術の検証を行った。
一般来訪者の試乗を受け付け、乗車後にはヒアリング調査を実施した。試乗に参加した来訪者は「人が運転していると錯覚するような自然な乗り心地だった」と述べた。
使用した車両は、ヤマハ発動機製の電動ゴルフカートをベースとして、屋根の上に4個の3DLiDAR(ライダー、レーザースキャナー)などを搭載した「ゆっくりカート2号機」。低速走行により人や社会と協調する自動運転を実現し、交通弱者へのサービス提供や公共交通の補強を目指す。走行位置の計測は3次元地図により行い、アーケードに覆われた商店街でも安定した走行を可能にした。
実験初日に試乗した大村秀章愛知県知事は「スムーズな走行で、安全性も確保されている。関係各所が一緒になって社会実装に結び付けていければと考えている」と述べた。実証実験は経済産業省「地域新MaaS創出推進事業」の実証事業として、名古屋鉄道、NECソリューションイノベータ、円頓寺商店街振興組合らと連携して行われた。
カテゴリー | 展示会・講演会 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞12月2日掲載