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2022年11月07日

10月の国内新車販売29%増 2カ月連続プラスも本格回復なお遠く

2022年10月の新車販売台数は、登録車と軽自動車の合計で前年同月比28・6%増の35万9159台で、2カ月連続で増加した。21年10月が半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅な落ち込みを見せたことから、3割近い増加幅となった。受注残が解消された車種が出始めているものの、本格的な回復の兆しが見られない状況が続いている。

全13ブランドのうち、10ブランドが前年同月実績を上回った。ダイハツが9割近いの伸び幅を見せたほか、トヨタ、マツダ、三菱、スバル、スズキ、UDトラックスが2桁増となった。

日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)が1日発表した登録車の新車販売台数は、同19・7%増の21万1542台で2カ月連続で増加した。直近の20年間では下から4番目の水準となった。

車種別では、普通乗用車が同21・5%増の10万8744台、小型乗用車が同26・7%増の7万7458台で、ともに2カ月連続で増加した。登録車のブランド別では、13ブランド中10ブランドが増加した一方、ホンダは3カ月ぶりに減少に転じたほか、いすゞと日野はマイナスが続いている。

全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が1日に発表した軽新車販売台数は、同43・9%増の14万7617台で2カ月連続のプラスだった。10月としては、1998年10月の現行の軽規格となって以来、上から6番目の水準までに回復した。

車種別では、乗用車が同37・2%増の10万9607台で2カ月連続の増加。貨物車は同67・4%増の3万8010台で4カ月連続で増加した。

ブランド別では、ダイハツが一部改良の「タント」と全面改良の「ムーヴ」で台数が大幅に増えた。ホンダも「N―BOX(エヌボックス)」が前年より伸びている。貨物車の増加は、スズキ「スペーシアベース」の新規投入効果が表れている。

全軽自協は10月の動向について「一部の受注残が解消に向かい、10月の新車販売台数としては高い水準となったのではないか」とみている。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞11月2日掲載