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2022年10月14日

メルセデス・ベンツ日本 ブランド世界初EV専売拠点、12月に横浜で開設

メルセデス・ベンツ日本(MBJ、上野金太郎社長、東京都品川区)は、「メルセデス・ベンツ」ブランドとして世界初となる電気自動車(EV)専売拠点を12月上旬に横浜市神奈川区に開設する。営業スタッフをEV専門人材で固めるなど、EVに関心を持つ顧客の受け皿となる体制を構築する。

メルセデス・ベンツは2030年をめどに販売する新車すべてをEVに移行する方針を掲げている。新拠点は、将来のEV専売体制に備えた試験的な役割も担う。

新拠点の名称は「メルセデスEQ横浜」で、ケーユーホールディングス傘下のシュテルン世田谷(板東徹行社長、東京都町田市)が運営する。同社はメルセデス・ベンツの高性能ブランド「AMG」でも世界初の専売拠点を手掛けている。新業態店舗立ち上げのノウハウをEV販売にも生かす。

営業人員は原則としてEV専門スタッフ「EQエキスパート」とし、展示車、試乗車もEVのみとする。EVへの代替や増車を検討する内燃機関車ユーザーの来店を想定し、サービス工場は内燃機関車にも対応する方針。コーポレートアイデンティティーは既存店との統一性を保ちつつ、EV「EQ」シリーズの意匠を反映したものを新たに導入する。

このほど投入した「EQS」「EQE」により、MBJのEVラインアップは計5車種に拡大した。両モデルの発表会で上野社長は、EVで1千台超を販売した21年からの上積みを目指すものの、足元では新車供給遅延もあり「必ずしも順調ではない」と明かす。「満を持して新商品を投入するに当たり、存在感を示していく」と、新業態店舗の導入を機に反転攻勢に転じる構えだ。

同社は横浜への出店を皮切りに「(EV専売拠点を)さらに数店舗は開設する」(上野社長)計画。輸入車勢では他にも複数ブランドが将来的なEV専売化を掲げており、今後の動向に注目が集まりそうだ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月3日掲載