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自動車産業インフォメーション

2022年10月13日

自再協 電動キックボードリサイクルシステム、来秋めど運用開始

自動車再資源化協力機構(自再協、嶋村高士代表理事)は来秋をめどに、電動キックボードなど次世代モビリティ向けのリサイクルシステムの運用を開始する。次世代モビリティは自動車リサイクル法の対象外となっているため、使用済みの車両が適正に処理されない恐れがある。こうした次世代モビリティは今後、急速に普及が進む可能性があることから、リサイクルシステムを早期に形成し、環境負荷の軽減につなげる。

自再協では、電動キックボードなどを産業廃棄物として処理することを想定している。次世代モビリティを扱う事業者から使用済みとなった車両を解体事業者に引き渡し、適正処理を行う流れを構築する。また、産業廃棄物の処理では、地方公共団体の許可が不要となる廃棄物処理法広域認定の取得を目指す方針だ。

自再協はシステムに参加する解体事業者の募集を今月から開始した。日本自動車リサイクル機構(JAERA、酒井康雄代表理事)が独自に立ち上げた資格認定制度「自動車リサイクル士」の資格を持つ従業員などがいる事業者を対象としている。自再協によると、すでに数十の解体事業者から申請が寄せられているという。

電動キックボードなどの次世代モビリティは、ラストワンマイルの移動などを支える新しい移動手段として注目が集まっている。政府も「特定小型原動機付自転車」の区分を設け、保安基準の整備などを進めており、今後、社会的な受容性が高まりそう。これに対応した新たなリサイクルシステムを立ち上げることで、解体事業者にとっても新たな需要を獲得できるチャンスになりそうだ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞9月30日掲載