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自動車産業インフォメーション

2022年9月21日

国交省自動車局保障制度参事官に就任した出口まきゆさん

国土交通省自動車局保障制度参事官室が所管する自動車損害賠償保障制度は、交通事故防止と交通事故による被害者救済を両輪とする。6月に自動車損害賠償責任保険(自賠責)の仕組みを変更する法改正が可決、成立した。「仏作って魂入れず」とならないように「しっかりと実際の制度としてうまく機能するようにしていく必要がある」と考える。

法改正の付帯決議で、国や自動車事故対策機構(NASVA)などによる交通事故防止や被害者支援の取り組みに加え、新たな賦課金に関して自動車ユーザーへの丁寧な説明を求められている。万が一、交通事故被害者の当事者になった時、すぐに被害者救済制度にたどり着けるようにするにはどうすれば良いのか。喫緊の課題の一つとして挙げる。

一般会計に繰り入れられている自賠責の保険料による積立資金の繰り戻しについては、昨年12月の国交省と財務省との合意の中で、繰り戻し額は54億円を最低ラインとしつつ、今年度から5年間継続して繰り戻しを行うこととなった。「これまでの大臣合意ではなかったこと。これを踏まえて着実に全額繰り戻しができるようしっかりと財政当局と話をしていきたい」考えだ。

子どもの頃から乗り物酔いしたが、パイロットになるのが夢だった。身長の関係で航空大学校への入学を断念。就職活動でいろいろと回る中、「明るくアットホームな雰囲気だった」ことが国交省(旧運輸省)に決めた理由だ。二度の産休・育休を経たが、上司や同僚の全面的なサポートがあったことは大きいと振り返る。趣味は読書。子どもから勧められた小説に没頭し、夜更かしして読破することもたびたびある。

〈プロフィル〉でぐち・まきゆ 1996年東京大学法学部卒、運輸省(現国土交通省)入省。2014年内閣官房内閣広報室企画調整官、16年国交省総合政策局公共交通政策部交通計画課交通政策企画官、18年鉄道・運輸機構経理資金部長、20年気象庁総務部経理管理官などを経て22年7月から現職。東京都出身。1973年8月生まれ、49歳。

カテゴリー 人事
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞9月16日掲載