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2022年5月23日

「マツダミュージアム」リニューアルオープン 〝100年のストーリー〟体感

マツダは、広島本社の「マツダミュージアム」(広島県府中町)を全面的にリニューアルして23日にオープンする。マツダが創業した1920年からの100年の歴史と次の100年に向けた未来への「ストーリー」を体感できる施設を目指したという。ブランドの発信拠点や地域住民の交流の場として活用する。

マツダミュージアムは1994年にオープンした。オープンから年間平均で約7万人が来場し、2008年には累計来場者が100万人に到達。19年には約180万人に達した。

そのミュージアムを全面リニューアルする。もともとは20年の創業100周年のタイミングでのオープンを予定していたものの、新型コロナウイルスの感染状況も踏まえ、今年5月に時期をずらしてオープンすることになった。

リニューアルで重視したことについて、マツダの毛籠勝弘取締役専務執行役員は「顧客や地域の皆さんとの双方向の交流の場として絆を育むことと、マツダのDNAやブランドを発信する基地にすることだった」と振り返る。

リニューアルでは、過去の100年の歴史を実車展示などを通じて伝えるとともに、次の100年に向けたマツダの思いを伝えるため、「モノ造り精神の原点」「モータースポーツ:企業と技術の威信をかけた世界への挑戦」「人を第一に考えるマツダのモノ造り」「次の100年に向けたマツダのビジョン」など、10の展示スペースで構成する。

ストーリー性を分かりやすく感じてもらうため、デザインや見せ方にもこだわった。マツダの前田育男シニアフェローは「時代、領域に合わせ、レイアウト、色合い、照明などエリアごとの世界観をつくり込んだ」という。

具体的には、「タイムトンネル」と呼ぶ渡り廊下を渡った先にある創業時の展示スペースは歴史の幕開けを感じさせる静かで落ち着いた空間とし、その先にある黎明期以降の実車展示スペースは明るい空間とすることでマツダのクルマづくりの夜明けを感じさせるデザインにした。

モータースポーツや最新技術の展示スペースを抜けた後の最後の行程ではデザインコンセプト車を展示するなどして未来へのビジョンを伝える。いずれも空間のデザインはマツダのデザインチームが企画した。

ミュージアムは完全予約制で、すでに専用サイトで予約の受け付けを開始している。来場できない人向けに現場での展示内容を紹介する「オンラインマツダミュージアム」も開設した。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月18日掲載