2022年3月01日

人材サービスのＨＲリンク、整備士派遣事業拡大　中部や関西にも展開

自動車業界に特化した人材サービスを手がけるＨＲリンク（大曽根孝社長、東京都立川市）は、自動車整備士の人材派遣事業を拡大する。２０２２年内に愛知県と大阪府内に事業所を開設し、サービス提供エリアを関東地方以外の中部や関西にも広げる。

年間の派遣人員も資格保有者に加えて、新たな整備士の育成も自社で手がけて順次増やしていく。新卒者数の減少などで人材の確保が難しくなる整備業界に対し、派遣の選択肢を提供する。

同社は１月、転職支援サービスに加えて人材派遣サービスを開始した。人材派遣は現状、サービス提供エリアが関東と山梨県、静岡県に限られているが、２２年内中に愛知と大阪に事業所を開設する。派遣労働者の雇用管理や保護を担う派遣元責任者をそれぞれの事業所に配置し、関東以外の車両の保有台数が多く、整備士の需要が高いエリアをカバーできるようにする。

派遣人員の安定供給では、自動車整備振興会の整備士を養成する講習会を活用して新たな３級自動車整備士を育成する。将来的には自動車大学校・整備専門学校などとの連携で外国人整備士育成にも乗り出し、３０年頃までに新人整備士のみで年間２００～３００人を供給可能にする計画。

同社は、関東でアウディやシトロエンなどの正規ディーラーを運営するビジョナグループ（鷲尾潤二ＣＥＯ、東京都立川市）が１９年に設立した。自動車販売やアフターマーケットを知り尽くしたディーラー運営の経験を生かし、設立から約２年で３００社の法人顧客を抱えている。