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2022年2月22日

国内自動車メーカーの21年電動車販売台数 北米でHVが急増

国内自動車メーカーのハイブリッド車(HV)販売が海外で急速に増えている。2021年はトヨタ自動車が前年比40・6%増の193万7千台、ホンダが同32・1%増の39万9932台だった。いずれも北米で大幅に増加した。一部の国やメーカーからは〝過去の遺物〟扱いされるHVだが足元の需要は強い。

21年の両社の世界販売台数(非電動車含む)は、半導体不足などサプライチェーンの混乱はあったものの、トヨタが同10・6%増の961万5157台、ホンダが同0・7%増の448万9920台とコロナ禍の影響を大きく受けた20年からプラスに転じた。けん引役になったのがHVだ。

特に北米での伸長率が高かった。トヨタはミニバンの新型「シエナハイブリッド」が10万台を超えるなど好調で、同地域のHV販売台数は同68・1%増の61万台だった。ホンダは「CR―V」や「アコード」が順調に推移し、同62・9%増の10万5626台と初めて10万台を超えた。

電気自動車(EV)の市場が急拡大する欧州や中国でも2社は着実にHVの販売を伸ばした。一部の国や地域ではHV外しの動きがみられるが、EVに比べ実用性が高いHVの市場は拡大基調にある。

一方、HV以外の電動車も高い伸長率を見せた。プラグインハイブリッド車(PHV)では、トヨタが「プリウス」や「RAV4」のPHVの販売を大幅に伸ばし、世界全体では同2・3倍の11万2千台に拡大した。ホンダは中国にPHVを投入した効果により、世界販売は同3・2倍となった。

EVの世界販売はホンダが前年比2・2%増にとどまった一方、トヨタは欧州や中国で増え、世界全体では同4・3倍の1万4千台となった。

HVを軸に電動車の販売を増やした結果、世界販売に占める電動車比率はトヨタが前年から4・7㌽増の27・2%に、ホンダは2・3㌽増の13・2%にそれぞれ上昇した。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞2月19日掲載