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2021年12月28日

ダイハツ、小売業向け移動販売を支援 「荷箱」リースやレンタル

ダイハツ工業は、小売業向けの移動販売事業支援に乗り出す。軽トラックの荷台に設置できる移動販売用の「荷箱」をリースやレンタルで貸し出し、新規参入者への出店支援なども系列ディーラーや有力業販店が行える体制を整備する。コロナ禍で消費行動が変化する中、軽商用車を利用する小売店や個人事業主の経営環境は変化している。

荷箱を他銘柄の軽トラでも利用できるようにするなど、自動車利用を軸にしたビジネス支援を新たな商材として確立し、販売店の収益源にする。

「Nibakoプロジェクト」として2022年央にも本格的なサービスを開始する。ダイハツが軽トラに積むだけで売り場を作れる専用の荷箱を系列ディーラーや業販店にリースで供給し、それを各店舗が事業者に貸し出す。具体的な仕組みは検討中だが、小売店が地域のイベントなどの出店に合わせ、短期レンタルできるようにする見通しだ。

すでに京都府と広島県で実証実験を行っており、実際の事業展開で得たノウハウを蓄積し、新たなサービスの提供につなげる。取り扱う系列販売店などでは、新規参入する事業者へのアドバイスや出店場所の選定などもセットで提供。ダイハツ販売店が移動販売事業者と出店先をマッチングする取り組みなども行うなど、企業向けのサービスとして収益を上げられる仕組みを目指す。

20日に都内で開いた新型軽商用車「ハイゼット」の発表会で国内営業本部長の武田裕介取締役は、今後のサービス領域の展開について「新車を売るだけのビジネスではない。サービスをつかったバリューチェーンが大きな柱になる」と強調。奥平総一郎社長も「重要な収益源になる。(提供するサービスの)種類はさまざま考えている」とし、同プロジェクトを皮切りに、サービス領域のすそ野を広げていく考えだ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞12月21日掲載