会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2022年1月1日

新年のご挨拶  日本自動車会議所会長 内山田 竹志

新年(2022年)のご挨拶
一般社団法人 日本自動車会議所
会長 内山田 竹志

新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年、当会議所は1946(昭和21)年の創立から75周年の節目を迎えることができました。会員の皆さまをはじめ、これまで支えていただきました多くの方々に心から御礼申し上げます。また、緊急事態宣言などコロナ禍によるさまざまな制限がある中で、当会議所の事業活動にも多くのご支援・ご協力をいただきました。改めて深く感謝申し上げます。

創立75周年を機に、当会議所は日刊自動車新聞社との共催で、新たに表彰制度「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」を創設いたしました。550万人にものぼる自動車業界で働く人々や、自動車ユーザーも含めて、自動車にかかわる全ての方々に改めて「ありがとう」と感謝を伝える場をつくりたいとの気持ちから、賞の創設に至りました。今回は75件ものご応募をいただき、自動車産業のみならず、日常業務に従事しながら地道に地域社会・文化に貢献するさまざまな取り組みを知ることができました。ご応募いただきました全ての皆さまに厚く御礼申し上げます。

表彰式は2月7日に行われる予定となっており、表彰を通じて、それぞれの素晴らしい取り組みが注目を集め、周知が広がることで、同じような取り組みが拡大していく一助になることを期待しております。さらに、この賞の認知度も高めていき、本年も継続して第2回を実施してまいりますので、よろしくお願いいたします。

さて、昨年を振り返りますと、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受け続けた1年と言えると思います。しかしながら、東京オリンピック・パラリンピックをはじめとするスポーツなどのイベントが開催され、経済活動も徐々に再開の動きがみられるなど、社会全体が活気を取り戻しつつあります。政府によるワクチン接種をはじめとした対策が大きく奏功したからではないでしょうか。

関係機関のご支援もあり、当会議所など自動車関係団体が多く入居する日本自動車会館でも、日本自動車連盟(JAF)のご協力のもと、1,000人規模のワクチン職域接種を実施いたしました。今後、「第6波」や新型株拡大も懸念されますが、政府には引き続き、状況に応じた適切なご対応をお願いしたいと思います。

自動車業界といたしましても、コロナ禍からの経済復興に向けて、全就業人口の約1割を占める自動車産業550万人が総力を結集し、日本経済の原動力としての役割を果たしてまいる所存です。

一方、新型コロナウイルス感染症は、引き続き自動車産業にも広範な影響を及ぼしており、半導体や部品不足などによりメーカーが減産を強いられ、国内新車市場は昨年に引き続き500万台の大台を割り込み、リーマンショックを下回る水準まで落ち込む見通しです。ビジネスや観光などの需要激減により、トラック、バス、タクシー、レンタカーなどの運輸・サービスに携わる業界も大変厳しい状況下にあります。政府・与党の皆さまには、必要な支援とともに、経済波及効果の高い自動車市場の活性化を図る観点から、是非とも「自動車関係諸税の負担軽減・簡素化」を実現いただきますようお願い申し上げます。

昨年末に決定いたしました2022年度(令和4年度)税制改正大綱では、「自動車関係諸税については、『2050年カーボンニュートラル』目標の実現に積極的に貢献するものとするとともに、(中略)その課税のあり方について、中長期的な視点に立って検討を行う」とされております。私ども自動車産業は、政府が掲げる最重点政策の一つ「2050年カーボンニュートラル実現」に向けても全力で取り組んでまいります。

そしてこの目標は、過重で複雑な自動車関係諸税を抜本的に見直す大きなチャンスでもあります。自動車関係諸税を含めゼロベースにリセットし、ユーザー視点に立って本来あるべき税体系に再構築するよう強く訴えるとともに、中長期的な自動車税制に向けて、前向きな議論をさせていただきたいと存じます。

また昨年末、自賠責保険料積立金の一般会計からの繰り戻しが増額のうえ5年連続で実現することとなりました。当会議所も深くかかわる「自動車損害賠償保障制度を考える会」による精力的な世論喚起や陳情活動が実を結んだ成果であり、加えて、私も鈴木俊一財務大臣や額賀福志郎自動車議連会長に直接面会し強く要望させていただきました。しかし、約6,000億円にものぼる本積立金の早期返済にはいまだ遠い道のりが残されており、今後とも関係する方々からの変わらぬご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年も新型コロナウイルス感染拡大のため、当会議所本来の事業活動が計画どおり実施できないこともありましたが、それでも、オンラインを活用し、理事会・総会をはじめ全国専務理事会、永年勤続者表彰式などを開催するなど、会員の皆さまと情報共有を進めることができました。会員研修会はオンライン開催することで、今まで聴講できなかった遠方の方々にも参加いただいております。また、FacebookやTwitterなどの新しいコミュニケーションにも引き続きトライし、フォロワーや閲覧者も徐々に増えてきております。

特に、昨年12月4日(土)、5日(日)の両日、小さな子どもから高齢者まで参加できる体験型交通安全イベント「交通安全。アクション」を東京・新宿で実開催することができ、交通安全の大切さを来場者に訴えることができました。実に2年8カ月ぶりの開催となりましたが、今後も感染状況などを見極めながら、「組織運営」「税制」「交通安全」「保険」「クルマ好き拡大」などの重点事業に取り組むとともに、新たな課題「カーボンニュートラル」についても、会員をはじめとする関係団体・企業・関係省庁などとの情報共有や連携強化に努めてまいりたいと考えております。

当会議所も、設立当初の初心に立ち返り「自動車関係団体の総合団体」としてさまざまな取り組みにチャレンジしてまいりますので、引き続き倍旧のご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。最後になりましたが、この1年の皆さまのますますのご繁栄とご活躍をお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

以上

「新年のご挨拶」ニュースリリース版はこちらから

 

公表日 2022年1月1日
カテゴリー 会議所ニュース
主催者

日本自動車会議所