2021年11月30日
奈良トヨタグループ 県内初の自動車博物館、全展示車が公道走行可能
奈良トヨタ(菊池攻社長)グループは、レストアプロジェクトで蘇らせた名車たちを一般向けに展示する、県内初の自動車博物館「まほろばミュージアム」を開設した。全展示車両がナンバープレートを取得し、公道走行が可能という自動車博物館では珍しい展示手法で、同社のシンボルかつ自動車文化の発信の場として運用していく考え。
県内初の自動車博物館の開設は、2022年に迎える同社の創業80周年を前に、同社のシンボルかつブランディングの構築、自動車文化の発信地として計画が進んだ。
同ミュージアムは、同社の中古車拠点「U―carMAX奈良八条店」の屋内展示場を改装し、12日にオープンした。
数多くの整備士たちの想いが詰まったレストア車両8台(2代目コロナ、初代クラウン、初代カローラ、初代セリカリフトバック、スープラ〈70系〉、MR2〈AW11〉、スタウト、スポーツ800)と、特別仕様車として14代目「クラウンアスリートG〝ReBORN PINK〟」「カローラアクシオハイブリッドG〝50Limited〟」、東京2020オリンピック・パラリンピック仕様の初代「ミライ」を展示している。
自動車だけでなく昭和レトロな雰囲気を味わえるコーナーや、菊池社長と親交の深い元プロ野球選手の久保康生さんが、現役時代に着用していたユニフォームなどを見ることができる特別展示、プラモデルやミニカーを使ったミニチュア展示など、幅広い年齢層が楽しめる工夫を施した。
菊池社長は「今後、EV化が進み、エンジン車が珍しくなる。自動車の歴史を感じながら、多くの人の癒しの場になれば」と期待を寄せた。
初代館長には、同社の整備士だった炭本和夫さんが就任した。炭本館長は2005年に実施した2代目コロナのレストアでリーダーを務めており「1オーナーで大切に乗られていた車。手探りで作業を進める中いろいろな課題や疑問を乗り越え、技術の伝承とレベルアップを図った」と当時を懐かしんだ。
ミュージアムの概要は次の通り。
▽所在地=奈良県奈良市八条5丁目431―1▽☎=0742―55―1010▽営業時間=午前10時~午後5時(月曜定休)、入場料の代わりに自動車文化発展の協力金として200円が必要
カテゴリー | 展示会・講演会 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞11月25日掲載