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2021年10月29日

兵庫・西播磨MaaS実装プロジェクト 移動手段検索・予約、21年度事業実施

近畿経済産業局と兵庫県、神姫バスなどは、11月下旬に次世代モビリティや路線バスを組み合わせた実証実験「西播磨MaaS実装プロジェクト」の2021年度事業を開始する。自家用車以外の移動手段が乏しい播磨科学公園都市周辺で、持続可能な地域交通のあり方を探り、「脱自家用車」に向けたモデルづくりに取り組む。

プロジェクトは20年度に続いて2年目。20年度は超小型の電気自動車(EV)や自動走行カートなどを組み合わせたMaaS(サービスとしてのモビリティ)の実証実験を行った。

3市町(たつの市、上郡町、佐用町)にまたがる播磨科学公園都市は、研究機関や企業が集積する一方、地域交通が神姫バスが運行する路線バスのみという脆弱な環境にある。高齢になっても自家用車を手放せないことが地域課題となっており、プロジェクトでも解決策を模索する。

21年度はMaaSシステムを拡張する。移動手段の検索・予約と地域情報を受信できる新たなMaaSシステムを構築する。地域住民や観光客にとって利便性の高いシステムをつくることで域内の人流促進を図る。

電動キックボード10台、超小型EV10台を用意し、デマンドバスや路線バスと連携させる。時速20㌔㍍未満で走行する電動車「グリーンスローモビリティ」も導入する。

超小型EVと電動キックボードは、平日は都市内の企業や施設に貸し出し、休日は一般客に利用してもらうことで採算性の向上を図る。6施設が参加を予定している。都市内の企業・施設から協賛金を募り、運営資金とする方式にもチャレンジする。

11月25日に実験を開始し、12月22日までをコア期間と位置付ける。以降は事業を一部縮小し、2月10日まで実施。今年度末には実験の結果を取りまとめ、発表の場を設ける予定だ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月26日掲載