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2021年10月21日

神奈川県トラック協会 SDGs、あらゆる角度から交通事故撲滅へ

神奈川県トラック協会(神ト協、吉田修一会長)は、神奈川県が公募する「かながわSDGsパートナー」に申請し、2021年5月に登録された。神ト協では発足時から、ドライバーを対象とした安全運転の指導教育や災害発生時などの緊急物資輸送の取り組みを続けている。現在は県や自治体と連携し、地域住民や小中高生を対象とした交通安全活動にも力を注ぐ。

吉田会長は「一般運送事業は公共性が高い産業で、SDGsとは深い関係がある業種。さまざまな事業や活動がSDGsにつながるため、できることを継続し社会に貢献していきたい。特に公の道を使い事業を行っているわれわれにとって、一丁目一番地は交通安全。交通事故撲滅に向けてはいろいろな角度から取り組んでいきたい」と活動への思いを語る。  

■交通事故撲滅へ 

神ト協は、県および市区町村の教育委員会と連携し、県内の小中高でトラックを使用した交通安全教室の出張授業を行っている。トラックの死角を体験するプログラムのほか、中高生向けにスタントマンが実際に事故が起こる様子を再現する「スケアードストレート」を催し、自転車走行時などの注意を喚起している。

また、子どもたちに交通安全への意識を高めてもらう目的で、「トラックデザインコンテスト」を開催。県内小学校に募集をかけ集まった作品の中から最優秀賞に選ばれた作品をトラックにラッピングし走らせる取り組みで、毎年3万点ほど応募作品が集まるという。

21年度から新たに神奈川県知事賞が創設され、話題性も一層高まった。さらに、小学生が通行時に使用するランドセルカバーを配布するなど、子どもの事故防止に向け幅広い活動を展開している。

■緊急物資輸送の体制構築

災害発生などの緊急時には、会員事業者が物資の輸送に協力している。1995年1月に発生した阪神・淡路大震災でも神奈川から応援に駆け付けた。現在は、県や自治体と防災や緊急輸送に関する協定を結び、要請があれば迅速に対応できるネットワークを構築済みだ。その上で、神ト協としては万が一の際はフレキシブルな対応を目指したいとしている。

■かながわSDGsパートナーとして

神ト協の活動は、それ自体がSDGsへつながるものが多い。吉田会長は「公共性の高い仕事をしているわれわれにとって、SDGsは目標とするものではなく、広い視野で先を見据え取り組まなければならないもの」と強調する。会員事業者、地域・社会の人々にとってwinwin(ウイン・ウイン)となる活動を続けることで、持続可能な社会の実現に結びていく考えを示した。

かながわSDGsパートナーに登録する他団体・企業との交流を通じ、良いものを取り入れ、また協力し合いながら県の取り組みに参画したいとしている。また今後は、会員事業者にも会報誌などで活動を発信し、意識を高めていく考えだ。

カテゴリー 社会貢献
対象者 キッズ・小学生,一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月18日掲載