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2021年8月27日

秋田で水素エネ活用ドライブインシアター開催 持続可能なエンタメ

トヨタカローラ秋田(伊藤哲充社長)は、ドゥ イット・シアター(伊藤大地代表、東京都目黒区)が主催する「ドライブインシアター イン トヨタカローラ秋田」に特別協賛し、秋田市の同社本店の駐車場を開催場所として提供した。

また、トヨタ自動車とデンヨーが特別技術協力として参画し、全国で初めてドライブインシアターで使用する電力の一部を水素エネルギーで賄った。上映時に発生する二酸化炭素(CO2)を削減し、「持続可能なエンターテインメント」の実現を目指した。

コロナ禍でイベントの中止が相次ぐ中、密になることなく車の中で楽しむことができるドライブインシアターへの注目が高まっている。一方、アイドリングしたまま鑑賞する形式に「環境に優しいとは言えない」(PR担当の宮下敬さん)ことから持続可能な開催を模索。次世代エネルギーである水素の活用に至った。

水素は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、石塚博昭理事長)が提供。福島県浪江町の「福島水素エネルギー研究フィールド」(FH2R)で製造された水素を使い、デンヨーの「燃料電池式可搬形発電装置」とトヨタ自動車とデンヨーが共同開発した「燃料電池電源車」、トヨタ自動車の燃料電池車(FCV)「ミライ」などから運営テントのスポットクーラーやキッチンカーへ電力を供給した。

当日、視察に訪れた秋田県の佐竹敬久知事は「再生可能エネルギー日本一を目指す秋田県でこのようなイベントが行われるのは非常に意義のあること」と開催を歓迎した。また、「いずれはこういう時代が一般的になる。10年以内に水素利活用日本一を目指す」と意気込んだ。

ドライブインシアターは2日間実施。両日合わせて約130台が集まった。会場では映画上映のほか、ビンゴ大会などを行った。祭りや花火大会が相次いで中止になる中、特別感のある催しに会場全体がにぎわった。

主催者の伊藤代表は「これから新しいエネルギーが活用される。持続可能なことをエンターテインメントでも取り組んでいきたい」と話し、水素の利活用も含めて、今後も自治体や企業と連携してイベントを続けていきたいとした。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞8月6日掲載