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2021年7月29日

日刊自連載「全国自動車会議所トップインタビュー」(5)山形県自動車団体連合会会長・鈴木吉徳氏

―日本自動車会議所が創立75周年を迎えました

「75年の間で自動車に対するユーザーの意識や世間が求めるものは大きく変わりました。当初は道路の整備や普及、ユーザー負担の税金問題などがあり、現在はカーボンニュートラルに対するさまざまな意見があります。政府当局や世間に自動車業界が抱える課題を訴えていく意味では、自動車会議所は非常に大きな役割を持っています。今後はカーボンフリーの時代が発展し、意見を集約して日本の自動車業界をどのようにまとめていくかが重要になっていきます。一つのオピニオンリーダーの役割を果たしていくことが求められていくと感じています。各団体の意見が異なるとうまくいきません。それぞれの意見をすり合わせる団体の場でもあると思います」

―山形県自動車団体連合会の活動について

「各自動車団体の事務局や専務理事の方々との情報交換を定期的に行っています。また、山形運輸支局の担当者とは、業界の課題を共有しながら活動を進めています。特にこの団体の役割として、東北運輸局長が交代した際に各団体の会長を集めて懇談会を行っています。昨年からのコロナ禍で、各団体の動向も大きく変わってきました。各団体が持つ課題などを相互に意見交換ができることは貴重な機会だと思っています。もう一つは、各団体の課題などを我々(山形県自動車団体連合会)がまとめて行政に反映してもらうようにお願いしています。各団体が協力して物事を進めていくことが基本線で、自動車税制改正の問題や諸課題を自動車行政機関に要望しています」

―日本自動車会議所との連携については

「他県でも同様なことだと思いますが、ホームページを開設して山形県自動車団体連合会をPRしています。また、年に1回山形県知事との懇談会を実施しており、山形県警察や交通安全協会が抱える交通事故防止の問題を県に要望しています。県と事故防止対策に向けた取り組みを共有しながら市民に発信しています」

―山形県の現状の課題は

「今後モビリティ社会が進展していくと、従来の業種分けが曖昧になる可能性があります。新たに団体を作るのか、引き続き従来の団体で協力して取り組むか課題が出てくると感じます。10年、20年先を考えますと、避けて通れない問題だと思います。我々が主導で行うのではなく、各団体が話し合う場の提供をつくることで、団体の在り方があると感じています」

―今後の展望については

「コロナ禍や少子高齢化などの問題があります。今の状況から10年後を考えた場合、ワンストップサービス(OSS)など各団体の運営資金となる部分が明らかになると思いますし、各団体の役割を再編成することは、今後必要になると考えています。各団体がコロナ禍で厳しい状況ですが、今後も各団体で協力して対外的な活動にも取り組んでいきたいと考えています」

カテゴリー キャンペーン・表彰・記念日
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞7月26日掲載