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自動車産業インフォメーション

2021年7月08日

自動車リサイクル促進センター調査 環境意識でユーザーの理解進む

自動車リサイクル促進センター(JARC、中村崇理事長)は、2020年度の自動車ユーザーへのアンケート結果を発表した。調査の結果、環境への意識が高まったことなどを要因に、自動車リサイクルへの理解が進んでいることが分かった。調査は過去3カ月以内に自動車を購入したユーザーを対象に、5月にインターネットで実施した。

自動車リサイクル制度の認知を確認する質問は「どんな仕組みか概要を知っている」と答えた割合は32%、「名前を聞いたことがある」は43%だった。概要を知っている割合は前回から8㌽上昇した。

学校教育で環境問題を取り扱う機会が増えたことや、自動車教習所でリサイクル制度の情報を発信していることから、若いユーザーを中心に認知や理解が進んでいる。

制度を認知している75%を対象に、制度を知った情報源を聞くと「自動車販売店」が63%で、前回から7㌽上昇した。そのほかは「テレビ」が29%、新聞が25%の順で多かった。

車両を購入する際のリサイクル料金を「支払った」と回答したユーザーは前回から5㌽アップの66%だった。環境意識が高まり、自動車を購入する際の説明に注意が向くようになったことが、割合の上昇につながった。

購入に際して、所有していた車両を売却した際のリサイクル料金は「支払われていた」が48%を占めた。そのうち47%が売却先からリサイクル料金を受け取り、20%が「受け取っていない」と返答した。

JARCは、リサイクル制度の正しい理解と普及のための事業を行う。20年度は、コロナ禍でイベント出展や工場見学などの集合型イベントの実施を見送り、デジタルを活用した情報発信に力を入れた。絵画コンクールを入り口にした情報発信を強化し、著名人や識者を採用した動画で興味喚起を図った。

小学生向けに自動車メーカーと連携したオンライン授業のトライアルを実施。今年度はオンライン授業の開催規模を拡大する予定で、コロナ禍に対応しながらリサイクルの理解が促進するよう、訴求する。

カテゴリー 社会貢献
対象者 キッズ・小学生,一般,自動車業界

日刊自動車新聞7月5日掲載