デンソーは4月20日、トレーラー（被けん引車）のブレーキ温度を監視し、必要に応じて警告を出すシステムを日通商事（竹津久雄社長、東京都港区）と共同開発したと発表した。

まずは日通商事と日本トレクス（中島光彦社長、愛知県豊川市）が製作するトレーラーに搭載して4月下旬から売り出す。

国土交通省によると、ブレーキに起因するトレーラーの火災は2012年からの3年間で82件起きており、車両1万台当たりの火災発生台数は大型トラック（単車）の約5倍だ。

スプリングブレーキチャンバーからのエア漏れやリレー・エマージェンシー・バルブの不具合が多いが、重量物を運ぶトラクタ（けん引車）はブレーキの引きずりに気づきにくく、ブレーキが過熱して発火する事例が多い。

共同開発したシステムは、トレーラーのドラムブレーキ内に温度センサーを取り付け、「異常な高温」「急激な温度上昇」「他の車輪との温度差」を検知した場合、トレーラー前端に取り付けたインジケーターの色を変えて警告する。

運転手はトラクタのミラー越しにインジケーターを確認する仕組みだ。まずは新車のトレーラーから搭載を始め、取付性などを改善して後付けタイプの発売も検討していく。

カテゴリー	交通安全
対象者	自動車業界

日刊自動車新聞4月21日掲載