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2021年4月22日

コロナ禍背景に高まるアウトドア人気 災害対策啓発も提案

日本オートキャンプ協会(明瀬一裕会長)が主催する「アウトドアデイジャパン東京」が、3、4日に代々木公園イベント広場(東京都渋谷区)で開催された。

体験型・体感型のアトラクションやワークショップなどを通じて、来場者の環境意識の向上や災害対策の啓発につなげるとともに、アウトドアの魅力も伝えるのが狙い。今年で20回目を迎えた。

入場事前登録制などの感染症予防対策を図るなどして、来場者数は2日間で1万7522人を数えた。

自動車・自動車関連サービスからは6ブランドが出展した。数年ぶりに同イベントに参加した阿部商会(阿部文保社長、東京都千代田区)は、ルーフキャリア「THULE(スーリー)」などを展示し、多くの家族連れやカップルなどでブースは賑わった。

テントの延長線として、ルーフトップテントを検討する人も少なくなくルーフキャリア初心者からも多くの問い合わせがあったという。営業本部の髙松靖之執行役員は「約15分で設営でき、アウトドア初心者でも設営負担は少ない」と話す。

阿部社長は「当社はたくさんの商材を扱っているが、アウトドア関係は強化していきたい部分の一つ。車とアウトドアの親和性の高さを今後も伝え続けていく」と述べた。

トヨタ自動車「ランドクルーザー」「ハイエース」の中古車カスタマイズ専門店などを運営するフレックス(藤崎孝行社長、東京都港区)は、オリジナルのシートやホイールを装着したハイエースや、簡単な操作でポップアップできるオリジナルのルーフトップテントなどを紹介した。

自動車メーカー・インポーターでは、三菱自動車がプラグインハイブリッド車(PHV)「エクリプスクロスPHEV」などを展示し、アウトドアや災害対応における外部給電機能の活用方法を提案した。また、ジャガー・ランドローバー・ジャパン(マグナス・ハンソン社長、東京都品川区)は、ランドローバー「ディフェンダー110」を展示した。

レクリエーション車両(RV)やトラックなどで利用できるアウトドア用品を取り扱うドメティックは、クーリングボックスで庫内の温度を1度単位で設定できるハイエンドモデルなどを紹介。アウトドアだけでなく、災害対応にも役立つ製品としてアピールした。

また、今夏に発売を予定するエアフレーム構造のオーニングテント「インフレータブル・オーニングテントHUB」も展示した。付属のガイロープを使用してペグ打ちをするだけで簡単に車両に設営可能という。「最近アウトドアに興味を持ったファミリー層からの関心が高かった」(同社関係者)という。

コロナ禍を背景にキャンプなどアウトドアの人気が高まっており、自動車もSUVやアウトドア関連用品の販売が好調。また、キャンピングカーの販売台数も堅調な伸びを示しており、オートキャンプ市場のさらなる盛り上がりとそれに伴う新製品・サービスの投入が期待されるところだ。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の拡大予防を考慮して中止したアウトデアデイジャパン東京。今回は来場者にマスク着用や体温計測、手指消毒など感染症予防対策の徹底を呼び掛けて開催を決めた。

来場者の一人は「昨年は開催されなくて残念だったが、今年は新しい提案をする企業も多く、コロナ禍があったからこそ新しい製品やサービスが開発できたとの話も聞いた。アウトドアの楽しさが伝わるイベントだった」と話した。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞4月16日掲載