2021年4月22日
日本能率協会総研、サブスク調査 25年度市場規模500億円に
日本能率協会総合研究所(JMAR、譲原正昭社長、東京都港区)は、自動車サブスクリプション(サブスク)に関する市場動向調査を実施したと発表した。その中で2025年度の市場規模について、19年度比25倍の500億円に拡大すると予測した。
JMARが同市場の予測レポートを発表するのは今回が初めて。市場の概況や今後の予測についてまとめている。
自動車サブスクサービスは、16年頃から中古車買い取り・販売を展開する企業がサービスを開始した。19年以降にはトヨタ自動車やホンダをはじめ、大手自動車メーカーが相次ぎ参入し、徐々に市場が拡大してきた。
サブスクのサービスは、自動車リースの形態の一つとして位置付けられている。一般的な自動車リースでは、5~7年と契約期間が長めだが、サブスクでは、プランによっては数カ月から契約可能な商品も登場している。
このように契約期間が短めなことや申し込み手続きの手軽さ、初期費用が比較的安価なことなどが受け入れられ、若年層や自動車の非所有者などの取り込みに結びついたと分析する。さらに、利用車種が変更できるようにしたことで、自動車を愛好する高所得者層の需要獲得につながった。
また、個人だけではなく、法人でもサブスクサービスを利用する事業者が増加している。契約期間が短かく中途解約金が明確であることから柔軟な増車・減車が可能という利点が評価され、契約件数を伸ばしている。
JMARは「市場はまだ黎明期であるものの、参入企業の増加や契約プランの拡充が進んでおり、利用者は増加傾向にある。今後はサービスの認知向上に伴い、市場拡大が見込まれる」とした。
同調査は、昨年度の夏~秋にかけて実施したサブスク参入事業者を対象としたヒアリングの結果や事業者の発表資料などを基に分析してレポートにまとめた。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞4月14日掲載