2021年4月15日
ヤナセ、中古車事業を強化 国産車の品ぞろえも拡大
ヤナセ(田多孝社長、東京都港区)は、中古車部門をグループ会社のヤナセブランドスクエアに移管した。意思決定の迅速化と責任・権限の明確化を図って中古車事業を強化するのが狙い。
中古輸入車の需要拡大も背景に、小売り台数の増加と収益力の向上につなげる。これまで取り扱い台数が少なかった中古国産車の品ぞろえも増やし、来店誘致や新規顧客の獲得に役立てる。
プレミアムブランドの中古輸入車を取り扱う認定中古車拠点のヤナセブランドスクエアを2月に別会社化した。資本金は1千万円。ヤナセの上席理事で営業統括本部中古車事業部副事業部長兼中古車管理部長を務める藤田吉宣氏が、4月1日にヤナセブランドスクエア社長に就任。
ヤナセブランドスクエアの名称で展開している拠点は横浜、浦安、名古屋長久手、神戸ポートアイランド、福岡の5拠点。総在庫台数は約550台を数える。ヤナセの中古車事業部に所属する一部の社員約70人も新会社に転籍する。
昨年7月にヤナセブランドスクエア福岡(福岡市博多区)に導入した新たなコーポレートアイデンティティー(CI)を、他4拠点に順次採用する。
ヤナセが主力とするメルセデス・ベンツの新車販売は好調で、国産車を含めて他ブランドの下取り車が増えていることから展示車のラインアップ拡充につなげる。
従来は中古車オークション(AA)などで売却していた中古国産車も商品化して小売りに転用する。1拠点当たり10台前後の中古国産車を展示する計画だ。
ヤナセでは昨年4月、東京都と兵庫県で輸入車専門AAを運営するジップ(神戸市中央区)を子会社化しており、今回の取り組みも中古車事業強化の一環となる。
ヤナセグループで運営している全国35拠点(2021年1月現在)のメルセデス・ベンツ認定中古車拠点「サーティファイドカーセンター」に変更はなく、ヤナセブランドスクエアとすみ分けを図ってそれぞれ中古車販売台数の拡大に取り組む。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞3月31日掲載