自動車産業インフォメーション

ジャパンキャンピングカーショー 〝オフィスカー〟として注目

2021年4月12日

ジャパンキャンピングカーショー2021が、2~4日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された。新型コロナウイルス感染拡大に伴う1都3県への緊急事態宣言再発令を受け、2月中旬に予定されていた当初会期からは延期されたものの、感染対策を講じて実施された国内最大規模のショーには3日間で計2万4166人が来場。

アウトドアレジャー用途のみならず、テレワークなどの拠点としても注目が集まるキャンピングカーのさらなる市場拡大に向け、実車を体験できる機会を通じて顧客層を開拓する動きが目立った。

昨年よりも13多い129の企業・団体が出展した今年のジャパンキャンピングカーショーは、同イベントとしては初めてウィズコロナを前面に押し出した展示となった。

密集回避などの観点から、総出展車両数は同50台減の286台となったが、各社はブースレイアウトを工夫し、コロナ禍におけるキャンピングカーの活用例を訴求。これまでに各地のショーで培った展示ノウハウを生かしたイベントとなった。

架装を手掛ける各社が口をそろえるのが、長納期化と購入層の若年化だ。

「インディアナ・RV」ブランドでトレーラーを主に手掛けるヴィンテ・セッテ(神奈川県綾瀬市)では「通常の納期は3カ月ほどだが、足元では7、8カ月ほどに延びている」(降旗貴史代表取締役)ほか、個性的なデザインの軽キャンピングカーを手掛けるバンショップミカミ(鹿児島県曽於市)でも「車体色や内装生地などもオーダーできる点が注目され若年層からの注文が多く、2年超の納期がさらに延びている」(見上喜美雄代表取締役)という。

ほかの事業者でも3カ月~1年ほど納期が延びており、短縮のめどは立っていない。足元では半導体不足などを受けて新車供給が滞り、架装メーカーにも影響が広がり始めていることから、中古車の調達も視野に入れてベース車確保を急ぐ事業者も現れている。

新たにキャンピングカーに興味を持った若年層の受け皿として、廉価かつ取り回しに優れる軽キャンピングカーが引き続き注目を集める一方、今年のショーでは法人向けにオフィス用途での車両活用を訴求する動きも目立った。

キャンピングカーのほか、バンベースのオフィスカーも手掛けるケイワークス(黒田功代表取締役、愛知県豊橋市)では、コロナ禍を受け法人客からの問い合わせが急増。18年から販売し、3年で累計100台ほどを売り上げたが、21年度は年販70台ほどを見込む。

担当者は「新しい働き方に合わせて既存のオフィスを撤退する企業などでは、移動や仕事の自由度が高いオフィスカーへの注目が集まっている。個人向けキャンピングカーに比べて顧客当たりの発注台数も多いことから、成長性の高いジャンルだ」と話す。

イベント運営に携わった日本RV協会(荒木賢治会長)がキャンピングカー保有者を対象に実施した調査でも、「事務所・テレワークのデスクスペース」や「仕事場への移動手段」として車両を有効活用したいとする声が挙がっている。

コロナ禍の顕在化から1年が経過し、企業のオフィス見直しが本格化する中、働き方の新たな選択肢としてクルマ利用を提示できるか、業界を挙げての取り組みに注目が集まる。

カテゴリー 展示会・講演会
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞4月9日掲載

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