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2021年3月9日

高山自動車短大、新実習棟を竣工 変化する技術に対応

高山自動車短期大学(坂井歩学長、岐阜県高山市)は電動化や安全運転支援の進展、自動運転化など急激な変化を遂げている自動車技術に対応する人材育成を行っていく上で欠かせない教育環境の整備を目指し、最新設備を備えた実習棟を竣工した。

新実習棟は1961年に開校した同学の創立60周年記念事業の中核を担う取り組みとして準備してきた。新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮する形で、ごく限られた学校関係者に披露した。

新実習棟の延べ床面積は、従来の施設の1・5倍を超える約4千平方㍍。間口24㍍×奥行80㍍におよぶ実習エリアからは柱を廃し、電装やガソリン・ディーゼルエンジン、シャシ、計測、検査などのカリキュラムに応じたコーナーを配置する。10基のリフトを備えており、今後の増設にも対応可能だ。

全館冷暖房を完備し、学習効率の向上にも配慮した。エーミング(機能調整)の実習を行う専用スペースを確保したほか、検査レーンには四輪アライメントテスターやホイールバランサーに加え最新の検査機器を配備した。整備事業場の即戦力となり得る人材の養成が従来以上に進むものとみられる。

新実習棟開設コンセプトの中心が、学生と講師陣とのコミュニケーションを通じた知識・技能の習得にとどまらない幅広い教養と優れた人格の育成だ。

このため講師陣が控える「ラボ・スタッフルーム」をガラス張りにして、学生が気軽に疑問点などをたずねられるようにした。学生相談室も設け、学業や進路など多岐にわたる悩みを一体となって解決していく体制を整えた。

ラウンジやユーティリティースペース、女子学生向けのパウダールームも設け、クラスメート間の交流にも配慮した。

竣工式で坂井学長は「悲願であった実習棟の竣工を迎えられ、大きな喜びを感じている。設備を存分に生かし、本質である教育のさらなる充実を目指し、自動車業界から選ばれる人材を数多く輩出できるよう努める」と述べた。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 大学・専門学校,自動車業界

日刊自動車新聞3月5日掲載