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2021年2月26日

カーチス、軽宅配車両リース開始 中小事業者へ供給

カーチスホールディングス(HD)は、軽自動車を活用した宅配車両のリース・販売を来月にも始める。インターネット通販の宅配業務で物流大手と契約を結ぶ個人、中小の事業者に車両を供給する。

コロナ禍で物流業界の人手不足が進み、飲食業界などの失業者が小口配送に新規参入するケースが増えている。ドライバー未経験者を中心に車の販売からナンバー取得などの手続きも代行し、年間1万台の取り扱いを見込む。

ネット通販の増加に伴い、物流大手は配達ドライバーの外部依託を増やしている。同社は物流大手と業務提携を結び、中小の物流事業者や応募の3割強を占める未経験のドライバーを中心に宅配車両を供給する。

新たに立ち上げた専用ウェブサイトを通じて、車選びから見積もり、黒ナンバー(貨物軽自動車運送事業)の取得まで、宅配業務に必要な手続きを代行する。幅広いメーカーの新車、中古車を取りそろえ、リース、販売など要望に応じたプランも用意する。

同社が新車のリースを扱うのは初めて。車検や点検、保険などの費用もリース料に含め、ダイハツ工業「ハイゼットカーゴ」やスズキ「エブリイバン」などから選べるようにする。

新たに専門部署を設置し、ユーザー対応、宅配用の軽自動車の仕入れ体制を整える。将来的には、トラックの国内販売、輸出、物流事業などへの参入も視野に入れる。

新型コロナウイルスの感染拡大によって消費者の購買行動が変化したことで、ネット通販の利用が拡大している。国土交通省の統計によると2020年4~11月の宅配便取扱個数は約31億1千万個となり、前年同期と比べて11・4%増加した。

こうした中、軽自動車などを活用した小口配送用車両の需要が高まっている。カーチスHDでは、車種選びや登録業務など車両供給に伴うサポートを手厚くし、宅配新規参入事業の需要を取り込んでいく考えだ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞2月22日掲載