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2021年2月25日

日産、ホンダ、三菱自 海外市場向け主力SUV相次ぎ刷新

日産自動車、ホンダ、三菱自動車が主力のSUVを相次いで刷新する。日産は18日、「キャシュカイ」を全面改良し、今夏に欧州で発売すると発表した。可変圧縮比(VCR)ターボエンジンの技術を発電用エンジンに適用して効率を高めた次世代の「eパワー」を初採用するなどし、商品力を高める。

eパワーを欧州に展開するのは今回が初めて。日産のほか、ホンダは「ヴェゼル」を、三菱自動車は「アウトランダー」を新型に切り替える。世界の新車市場がコロナ禍からの回復基調に向かう中、売れ筋のSUVを投入し、反転攻勢をかける。

日産のキャシュカイは2007年に発売し、14年に現行の2代目に全面改良したCセグメントSUV。日本では現在展開していないが、中国や豪州、米国(米国名:ローグスポーツ)などで販売してきた。

3代目となる今回のモデルでは、内外装の刷新のほか、新プラットフォームを採用し、現行モデルと比べて60%の軽量化と41%の車体剛性の向上を同時に実現。コネクテッド機能や運転支援機能も進化させた。

パワートレインにはマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた1・3㍑直噴ターボに加え、次世代のeパワーを設定。モーター最高出力は140㌔㍗と、新型「ノート」に設定するeパワーに比べて約6割高めた。

発電専用エンジンは、排気量を従来の1・2㍑から1・5㍑に拡大し、最高出力を85㌔㍗から114㌔㍗に強化。可変圧縮ターボの技術を活用し、エンジンサイズの拡大を抑えつつ、高い燃焼効率や高い出力を実現した。

日産のほか、ホンダはヴェゼルを4月に日本、21年内に欧州に投入する。三菱自は4月に北米でアウトランダーを投入する。いずれも各社の世界販売台数に占める比率は高く、各新型の成否が21年度の各社の業績を左右しそうだ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞2月20日掲載