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2021年2月17日

自動車大学校・整備専門学校 カスタマイズカーをバーチャル披露

新型コロナウイルスの感染拡大を受けてバーチャル開催に切り替わった「東京オートサロン2021」には、全国各地の自動車大学校・整備専門学校が出展した。

今年は会場での車両展示が中止となったが、各校の学生らはカスタマイズカーの制作過程を通じて、日ごろの学習成果を発揮するとともに仲間とのチームワークの大切さなどを学んだ。バーチャル開催は11月まで行われており、各校が出展したカスタマイズカーの出来栄えを見ることができる。

トヨタ東京自動車大学校の「Vit2」は、「今までにないことをしたい」(学生)との発想から2台の車両を組み合わせた。コンセプトの異なる運転席を前後に配置し、気分に合わせて使い分けることが可能だ。片側はスピーディーに、もう片側は可愛らしく内外装を仕上げた。

「TSF20E」は21年度の学生フォーミュラ日本大会電気自動車(EV)クラス参戦予定車両。クイックターンEVをコンセプトに、応答性が良く、しっかりと曲がることができるよう設計している。

日産愛知自動車大学校・同京都自動車大学校は共同出展。愛知校の「カスタムサニートラック」はベース車両に、アメリカ西海岸のカスタムカーのローライダーなどにに用いられる派手なペイントを取り入れた。

車体のレストアから開始し、授業で学んだ知識をフルに発揮し、見て楽しめる車に仕上げた。京都校の「ラコスカ」は現代のハコスカをイメージして制作した。往年の日産を象徴するハコスカを具現化する車両として「ラシーン」を選択。ベース車両にカスタマイズを施すことで、マルチに使える車両を作り上げた。

花壇自動車大学校は、マツダ「ロードスター」をレストアした。ベース車両を分解し、サビ修理や板金を行い、下廻り、エンジンルームまでオリジナルカラーで仕上げた。ロードスターのクラシック感と現代風の迫力あるボディーを融合させた。

筑波研究学園専門学校では、マツダ「RX-7」をレストアした。前年までと同様、往年の名車を蘇らせることを目指して制作し、新車とそん色ない仕上がりを実現した。

埼玉自動車大学校は、ホンダ「ステップワゴン」をシボレー「アストロ」テイストにカスタマイズした。ボディーを成形し、オリジナルグリルを作成。他車種のフォグランプをヘッドライトに流用した。足廻りと内装をリフレッシュし、アメリカンスタイルの実現を目指した。

WiZ国際情報工科自動車大学校は、ホンダ「インテグラ」をピックアップ車両に改造した。ボンネットも前開きから後開きに変更。荷台には日本の和をイメージした庭園ジオラマを搭載した。東京オリンピック・パラリンピックを契機に、世界中に日本の風景をトラックの荷台に乗せて走る姿を想起させている。

静岡工科自動車大学校は、「ジープ」の車高を極限まで低く改造した。悪路の走破性能を捨て、元は軍用車両として生まれた車を自由な姿で生まれ変わらせた。車高を下げるためにフレームを切断し、鋼材溶接で繋ぎ合わせた。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 大学・専門学校,自動車業界

日刊自動車新聞2月12日掲載