トヨタ自動車販売店協会（ト販協）は１月２７日、都内で通常総会を開き、新理事長に福岡トヨタの金子直幹社長（５３）を選任した。副理事長を４人から２人に減らしたのをはじめ、理事など本部役員を従来の７４人から２１人に絞るなど運営体制を抜本的に見直すことで、地域ごとの声を吸い上げやすい組織へと刷新した。

全店舗全車種販売（一部車種除く）に移行するなど、トヨタ系ディーラーの経営環境が大きく変わる中、ト販協の運営も本格的に「地域軸」へと舵を切った。

新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを受け、オンラインによる決議で諸議案を承認した。役員選出で副理事長だった金子氏が理事長に昇格したほか、副理事長にネッツトヨタ神戸の四宮慶太郎会長（５４）が留任し、トヨタカローラ鹿児島の中村博之社長（５９）を新任した。

これまでチャンネルごとに１人ずつ選出していた副理事長を２人に減らすことで組織運営の機動力を高める。１期２年理事長を務めた横田衛氏（５９、群馬トヨタ社長）は会長に就任した。

このほか北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州の各支部長と副支部長が本部の理事として協会運営を担う。各支部では１県１理事を原則に支部理事を選出し、地域ごとの課題や要望などを集約しやすくした。

ト販協運営のベースとなっていたチャンネルごとの部会は昨年４月から委員会に移行しており、新体制では都道府県や支部といった地域をベースにした活動が進められる事になる。

金子　直幹（かねこ・なおき）氏　日本大学卒、１９９３年神奈川トヨタ入社。９６年福岡トヨタ取締役、２０００年代表取締役副社長、０６年社長。１９６７年５月生まれ、福岡市出身。

中村　博之（なかむら・ひろゆき）氏　慶応大学経済学部卒、１９８６年４月トヨタ自動車入社。２００４年６月トヨタカローラ鹿児島専務、１０年１１月代表取締役専務、１３年５月代表取締役副社長、１４年５月社長。１９６１年５月生まれ、鹿児島市出身。

カテゴリー	人事
対象者	自動車業界

日刊自動車新聞1月28日掲載