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2020年12月10日

法人タクシー運転手 平均年齢3年連続低下

東京タクシーセンターは、定例の専門紙記者懇談会を開き、特別区武三(東京23区と武蔵野市、三鷹市)地区の法人タクシー事業者に所属する運転者(運転者証交付者)の平均年齢が、統計が残る1991年度以降初めて2017年度から3年連続で低下したことを明らかにした。

新たにタクシー運転手になることを希望する人が受講する新規講習の修了者の平均年齢も、今年度(10月末現在)は39・5歳となり、初めて30歳代に低下した。

法人タクシー運転手や運転手を目指す人の平均年齢低下について同センターは、日本交通や国際自動車(km)など都内大手事業者が、大学新卒者を中心に若年層を数百人単位で採用していることが大きな要因になっていると説明している。

運転者証交付者の平均年齢のピークは、15、16年度の58・6歳で、その後低下に転じ、19年度は57・9歳。新規講習修了者も年々低下し、19年度は42・9歳だった。

今年度(10月末現在)の新規講習修了者数は2139人で、ここ数年の同時期より大幅に減少している。さらに運転者証交付者数は、近年のピークだった10年度(7万766人)から年々減少し、19年度は5万8257人まで落ち込んだ。

この結果について古橋仁総務部長は「大手以外の新規講習受講者が少なく、中小は例年より採用数が少ない。世代交代はあるが、退出者の方が多いため、全体の運転者数は減っている」と説明している。

一方で、法人の女性運転者数は増加傾向にあり、17年度に1千人を突破、19年度は1324人だった。平均年齢(今年10月末現在)は48・9歳で、男性より10歳近く若い。

同地区の個人タクシー運転者の平均年齢は年々上昇し、19年度は64・2歳。人数(事業者乗務証交付者数)も減り続け、19年度は1万1517人だった。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞12月7日掲載