2020年12月8日
日産京都自大 国際自動車整備科を新設、留学生対象
日産京都自動車大学校(田中篤司校長、久御山町)は外国人留学生の育成強化に乗り出す。2021年4月に留学生対象の「国際自動車整備科」を新設し、日本語能力の向上や自動車整備技術の高度化などを促進する。
教育内容の充実だけでなく、学生生活や就職などの支援も強化することで、在学中に安心して学習に専念してもらえる体制を構築する。
新設する国際自動車整備科は3年制で、定員は40人。1年目で日本語能力試験のN3~N2レベルの日本語と整備の基礎の習得を目指す。
2~3年目は自動車整備科と同じ教育課程で、2年目に三級自動車整備士レベルの技術と知識を学習し、3年目は二級自動車整備士の資格取得を目標とする。
現在、留学生は50人で、自動車整備科などに在学する。ただ、日本語のレベルにはバラつきもあるため、2年間で整備の専門用語の習得が困難な生徒も一部で出ている。
生徒に2年課程の学習内容を十分に理解してもらうためにも、以前から日本語の習得とともに整備の基礎を学ぶ1年課程が必要と考えていた。国際自動車整備科では1年間で日本語と整備の基礎を十分に習得し、円滑に2、3年課程の授業に進んでもらう。
国際自動車整備科については7月中旬からAO入試を、9月中旬には一般入試を始めており、来年3月中旬までに一般入試を計15回実施する予定。日本語学校でも入学説明会を開催するなど、入学者の募集に乗り出している。
入学後の支援として留学生の寮にキッチンとシャワールームを整えたほか、2人部屋を増やすなど生活環境の改善に取り組んでいる。今後、就職支援にも注力することで、留学生の学習環境の向上を図る。
田中校長は「留学生を一人前の整備士として育成するためにも教育内容の充実化や日本語を教える教員の指導力向上がますます必要だ」と話している。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞12月2日掲載