自動車事故対策機構(ナスバ、濱隆司理事長、東京都墨田区)は、日本自動車会館(東京都港区)で交通事故被害者が制作した書道・絵画作品の展覧会「~ナスバギャラリーIN東京~」(日本自動車会議所共催)を4日まで開催した。

自動車業界団体が集う同会館で、交通事故により重度後遺障害を負った人、交通遺児らの思いを作品によって発信し、事故防止の徹底を広く呼びかけた。

ナスバが日本自動車会館で事故被害者の作品展を行うのは今年1月に続き2回目。前回は5日間で延べ800人が観賞するなど注目を集めた。

今回は、交通事故で親を亡くした幼児、児童、生徒らを対象に2019年度に実施した「ナスバ交通遺児友の会書道コンテスト」に入選した25作品および、手の自由を奪われた重度後遺障害者が制作した絵画、切り絵の合計32作品を展示した。

会場を訪れた濱理事長は「重度後遺障害の方は、口や不自由な手を使って作品を創ることが大きな励みになる。その気持ちが込められた作品を、自動車業界の関係者が多数集まる場所で見てもらい、交通事故の悲惨さをさらに知ってもらうことで事故防止につなげたい」と、展覧会への思いを述べた。

ナスバは、来月20~25日にも展覧会を東京・池袋で国土交通省と共に催し、年末年始の安全運転を呼びかける。