2020年12月3日
国交省自動車局長 タクシーやバスに空気清浄機、「新しい切り口」
国土交通省の秡川直也自動車局長は11月27日の定例会見で、2020年度の第3次補正予算編成で要求しているタクシーやバスへの空気清浄機などの導入補助事業について「新しい切り口であり、与野党や財務省からも良い感触を得ている」との認識を示した。
国交省では旅客車両に空気清浄機や車内空間の状況を把握できるモニターの設置を後押しし、クリーンな車内空間づくりとその見える化につなげる狙い。
「車内空間が『何となく心配』という乗客は少なくない」ため、こうした乗客の不安を取り除き、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込む旅客事業者の利用拡大に弾みをつける。
第3次補正予算では、2次補正で取り組んでいるコロナ禍で苦しむ事業者への支援策の延長も求める方針。こうした「出血を止める施策を基盤とし、ユーザーを増やせるプラスになるような事業を盛り込んでいく」ことで、自動車関連事業者の活性化にも貢献していく。
同じく、佳境を迎えている税制改正議論については「税制がどうなるかによって、クルマの売れ行きが大きく左右され、経済そのものに直結する」と指摘。
エコカー減税や環境性能割の軽減措置の期限切れが迫る中で、「今のメニューで延長できれば」とし、自動車ユーザーの負担増とならない着地点を目指していく考えだ。
また、ホンダ「レジェンド」に対し、世界初の自動運転「レベル3」の型式認定を行ったことについては「久々の明るい話題」と高く評価した上で、「これに続く申請が出てくることを期待している」と述べた。
レベル3に至るまで研究開発を積み重ねてきた「メーカーの努力は素晴らしい」とし、「われわれも一緒に良いものを造る支援をしたい」として日本の技術の国際標準化などに引き続き力を入れる方針を示した。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 自動車業界 |
日刊自動車新聞11月30日掲載