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2020年11月13日

旭川ハイヤー協会 タクシーで飲食物宅配、利用者に好評

旭川地区のタクシーによる飲食店テイクアウトメニュー宅配サービス「タクDEとれ~る(略称タクとれ)」が利用者に好評だ。協同組合旭川ハイヤー協会(柏葉健一理事長)が専用サイトを運営して取り組んでいる。

コロナ禍のステイホーム需要にマッチしたサービスということもあり、旭川市の宅配料金助成は今月末まで延長された。専用サイトは来月以降も継続する見通し。

今年4月、国土交通省は新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、タクシーで飲食物を運ぶ有償貨物運送事業を特例措置として認めた。旭川ハイヤー協会は、旭川市に「新型コロナウイルス対策に係る緊急要望書」を提出。

この中で飲食物宅配運賃の助成を求め、市が受け入れた。タクシーを使った飲食物宅配サービスは他地区にもあるが、タクシー事業者団体主導の取り組みは珍しいという。

利用者は専用サイトを見て、名物の旭川ラーメンをはじめ和洋中各種約60店の登録飲食店から好きなテイクアウトメニューを選び、ネットか電話でオーダー。飲食店は契約タクシー会社に連絡し、タクシーが店から依頼者まで商品を運ぶ。

運賃はタクシー会社によって異なるが、運賃の7割、上限700円まで市が補助する。例えば10㌔㍍まで運賃1千円のタクシー会社で範囲内ならば、料理代金プラス300円で人気店の料理を自宅で味わえる。

タクとれは5月27日のサービス開始以来、当初終了予定だった9月末までに合計1944件の利用があり、飲食物代金の総売上高は916万円に上った。市民の支持が大きいことから11月末まで助成が延長された。

同協会の荒川盛行専務はタクとれについて「コロナ禍で売り上げ減に悩む地元飲食店の支援が狙いで、タクシー事業者にとってはコスト的に厳しい面もある」と語る。来月から市の補助はなくなるが、当面はサイト運営を続け、需要動向を見ながら今後の展開を検討していく。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞11月10日掲載