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2020年11月10日

ダイハツ 軽商用車「ハイゼット」誕生から60年

ダイハツ工業の「ハイゼット」が誕生してから60年を迎えた。初代の登場から現在まで9回にわたる全面改良を経て、バンは2004年、トラックは14年に現行の10代目に進化した。

軽トラックは、規制対応の難しさや採算性の低さを理由に多くのメーカーが自社開発・生産から撤退してきたが、農家や漁業従事者らの仕事に欠かせない存在でもある。ダイハツは軽メーカーの社会的使命として今後も軽トラックの進化を目指す考えだ。

初代が誕生したのは1960年11月。当時人気だった軽三輪「ミゼット」よりも積載量を増やすとともに、使い勝手を向上し、人気の1台になった。

使い勝手を重視するコンセプトは以降も継続し、98年の軽規格の変更で他社が走行安定性に優れる「セミキャブ」への切り替えを進めた際も、ダイハツは小回りの良さを重視して「フルキャブ」を踏襲し、結果的に新規客の獲得につなげた。軽トラックとはいえ、近年では安全装備のニーズも高い。

ダイハツは商用車にも「スマートアシスト」を積極的に搭載し、バンを含めたシリーズ全体の選択率は7~8割と高い。

現在のハイゼットシリーズは軽トラック「ハイゼットトラック」、軽バン「同カーゴ」「ウェイク」をベースにした「同キャディー」で構成され、初代からの累計生産台数は国内生産全体の25%に当たる約740万台となる。現在の生産拠点はダイハツ九州の大分工場で、20年9月末時点の保有台数は約220万台に上る。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界