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2020年11月5日

レンタカー業界、需要回復へ期待 「GoTo」追い風に

コロナ禍によって利用が激減したレンタカー業界で市場回復への期待が高まっている。観光活性策「GoToトラベルキャンペーン」で国内移動する人の流れが活発化したことが追い風となり、首都圏を中心に近場を旅行する「マイクロツーリズム」に自動車を活用するニーズが高まった。

メルセデス・ベンツ日本(MBJ、上野金太郎社長、東京都品川区)は、独自展開するレンタカー事業の会員数が年初の2倍以上に増加。上級車によって移動そのものを楽しもうとする新たなニーズを取り込み、利用件数を底上げしている。

客足が遠のいていたレンタカー拠点ににぎわいが戻り始めた。MBJと系列ディーラーが運営する「メルセデス・ベンツレント」は、品川と六本木の東京都心2拠点における足元の売り上げが緊急事態宣言前の3月と比べて2倍に増えている。

観光地の回復も鮮明で那覇空港(沖縄県那覇市)と新千歳空港(北海道千歳市)の拠点では7月以降、売り上げが3月の4倍に拡大しているという。

観光地での回復は一般的なレンタカー利用にも波及している。楽天によると、旅行予約サイト「楽天トラベル」でのレンタカー予約件数は前年実績を下回るものの、緊急事態宣言下と比べて大きく回復しているという。

特に行先が北海道の航空券と宿泊、レンタカーをセットにしたプランが好調だ。10月以降は東京発着も同キャンペーンの対象となり、関東での予約も上向いている。

またオリックス自動車(上谷内祐二社長、東京都港区)は、7~9月のレンタカー利用件数が4~6月の1・5倍に伸びた。前年同期と比べた実績も8割近くまで戻し、10月実績はさらに回復する見込みだ。

全拠点で同キャンペーンの「地域共通クーポン」の利用に対応したほか、レジャー施設などを割安に利用できるセットプランなどを用意。「全国的に予約は増えている」(広報)としている。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞11月2日掲載