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2020年11月2日

米ハーマン「音楽のチカラ」調査 運転時7割が重要性実感

米ハーマンインターナショナルは、運転時に音楽がドライバーに与える影響について実施した調査「音楽のチカラ」で、ドライバーの7割以上が運転時の音楽の重要性を実感していると明らかにした。また、車内ではラジオやCDを通して音楽に触れていることが多いことも分かった。

同社は6月16日から18日の3日間、18歳~60代の男女2000名に、音楽がドライバーに与える効果についてインターネットを利用した意識調査を行った。コロナ禍において、通勤時の密を避けるために車通勤に切り替えた人が多いとされている。

運転中に音楽をかける人は少なくない。同調査の結果は、音楽がドライバーの心と体に良い影響を与えていることを示した。

調査結果では、ドライブで音楽の存在が重要だと答えた人の比率は71・6%だった。この比率は、性別・年代別に見てもほぼ等しい結果となった。車の中というプライベートな空間において、音楽がそれぞれの空間づくりの一助となっていると言える。

実際に、運転中の緊張感を音楽が軽減させていることが明らかになった。運転中の音楽が気持ちにプラスの影響を与えると感じる人が70・98%だった。年代別に見ても同意率が高く、特に18歳~23歳は約8割がポジティブな影響を受けていると答えた。

このように、音楽が持つ精神的ヒーリング効果を実感している人は多い。「気持ちを紛らわせようとするとき」(40・55%)、「自分にやる気を起こそうとするとき」(39%)、「自分自身を落ち着かせようとするとき」(37・5%)に音楽を聴く人が多く、音楽がさまざまな生活の場面で人々の気持ちをサポートしていることが判明した。

車内で音楽を聴く際に、最も使われているツールがラジオという結果も出た。全体では、「ラジオ」(37・85%)と「CD」(36・3%)が上位となり、他のツールが充実している現代において運転時ならではの結果となった。操作が少なく済み、新たな音楽ジャンルとの接点を生みやすいラジオは、運転との親和性の高さが伺える。

一方で、年代別の結果には特徴が見られた。18~23歳の若年層に関しては、スマートフォンの音楽配信アプリを利用した「音楽ストリーミングサービス」の利用率が45・57%と最も高く、次いでCD(34・18%)やiPodなどの携帯音楽プレーヤー(27・85%)、ラジオ(17・72%)となり、デジタルネイティブ世代らしい結果になっている。

24~39歳はラジオやCD、音楽ストリーミングサービス、携帯音楽プレーヤーの4ツールが同率で使用されており、幅広い視聴ツールに触れてきた世代といえる。

56歳以上になると、ラジオ(42・58%)とCD(38・52%)の2項目の比率が一気に増えた。ラジオの場合のように流れてくる新しい音楽との出会いを求めるケースと、音楽ストリーミングサービスのように自分好みのプレイリストを作って楽しむケースなど、音楽との触れ方には世代差が伺えたとする。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞10月29日掲載