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自動車産業インフォメーション

2020年10月22日

自動車部品の海上輸送、北米向け回復着々 9月は前年水準確保

オーシャン ネットワーク エクスプレス ジャパン(ONEジャパン)は、自動車部品をはじめとする日本出し北米向けの海上コンテナ輸送の9月の荷動きが、前年同月並みの水準に回復したと明らかにした。

同社は、海運大手3社(川崎汽船、商船三井、日本郵船)が共同出資するコンテナ船運航会社「オーシャン ネットワーク エクスプレス」の日本総代理店。今後の荷動きについて同社は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済の回復動向を懸念するものの、安定した輸送量の回復を見込んでいる。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自動車メーカー各社が各国で生産調整を実施したことで、自動車メーカーの組み立て部品や補給部品の輸送に関わる航路は、4月から6月にかけての荷量が減少していた。特に、北米向け航路では自動車部品関連の荷量が大幅に減少していた。

しかし、各国の拠点で生産が再開されたことにより、9月の輸送量は前年同月実績の9割の水準まで回復した。現在は米国での経済活動再開に伴い、アジア出し北米向けを中心に需要が急増し、世界的にコンテナ機器の不足が深刻化しているという。

ASEAN地域において自動車部品関連で主要航路であるタイ向けでは、「年内中に前年の8割程に回復すると期待している」(ONEジャパン)とし、緩い回復を見込む。

北米やタイ向けの航路で回復がみられる一方で、国内経済が落ち込み、回復が遅れている地域もある。

インドネシアではいすゞ自動車、三菱ふそうトラック・バスなど大型車メーカーがコンプリート・ノックダウン(CKD)生産を行っていることから荷動きの回復が期待されるが、インドネシア国内の経済が落ち込んでいることから、回復にはまだ時間がかかるとみられる。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞10月19日掲載