2020年10月12日
20年度上期の輸入車販売 6年ぶり減、コロナで落ち込み
日本自動車輸入組合(JAIA、ティル・シェア理事長)が6日発表した2020年度上期(4~9月)の外国メーカー車新規登録台数は、年度上期として過去最大の落ち込みとなった。前年同期と比べて25・7%減の11万3061台で、6年ぶりのマイナス。
新型コロナウイルスの感染拡大により営業活動が停滞したことなどが響いた。9月単月は前年同月比12・7%減の3万1489台と12カ月連続で減少したものの、8月よりもマイナス幅が2・7㌽縮まった。
上期は4、5月と2カ月連続で過去最大の落ち込み幅となるなど、コロナ禍の影響が輸入車市場を直撃した。国による緊急事態宣言によって販売店が積極的な営業活動を自粛したほか、一部ではインポーターからの新車供給も停滞した。
前年同期は新型車やSUVの販売がけん引役となり、上期としては過去2番目の台数だったことも落ち込み幅を広げた原因の一つとなった。
ブランド別では、メルセデス・ベンツ(MB)が15年度上期以降6年連続で首位を獲得した。シェアは前年同期より0・6㌽拡大し18・5%。2位以下は、フォルクスワーゲン(VW)、BMWと続いた。過去最高を更新したのはスカニアの1ブランドのみだった。
価格帯別台数では、400万円以上1千万円未満が前年同期比33・9%減の5万150台で、6年ぶりのマイナスとなった。1千万円以上は、同3・8%減の1万638台で3年ぶりに前年同期を下回った。400万円未満は同22・3%減の4万4759台で5年連続で減少した。
登録車全体に占める外国メーカー車の割合は8・9%で、過去7番目に高かった。また、外国メーカー車に占めるクリーンディーゼル車の比率は32・2%で、上期として9年連続で拡大した。
一方、9月は新型車などがけん引し、新車市場全体よりも落ち込みが小さかった。登録車市場に占めるシェアは、9月としては過去3番目に高い10・7%を記録。JAIAでは「(9月は)国内販売全体よりも落ち込みが小さく、高いシェアを維持することができた」としている。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
---|---|
対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞10月7日掲載