2020年10月9日
輸入車インポーター各社 カタログ、ペーパーレス化広がる
インポーター各社で紙製車両カタログの提供を縮小する動きが広がっている。持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、ペーパーレス化を図ることで環境負荷の低減や紙資源の使用抑制に結び付けるのが狙いだ。
またビデオ通話システムを活用したオンライン商談などが進む中、販売現場のさらなるデジタル化にもつなげていく考えだ。
ボルボ・カー・ジャパン(マーティン・パーソン社長、東京都港区)は、2021年モデルより紙製の車両カタログを廃止する。ホームページからデータをダウンロードする形式に切り替え、ペーパーレス化を図る。
20年モデルの販売でも、カタログの在庫が無くなり次第、デジタルカタログに切り替える。
デジタルカタログの内容は紙のカタログよりもポイントを絞った内容に仕上げ、スマートフォンやタブレット端末でも確認しやすくした。こうした取り組みを通じて環境負荷を低減し、企業の社会的責任を果たしていく構え。
アウディジャパン(フィリップ・ノアック社長、東京都品川区)は、今年1月に印刷カタログを廃止する方針を打ち出した。暫定措置として販社の要望に応じて年に数回程度注文を受け付けるが、同社として在庫は持たない。今年1年間でカタログに使う紙を前年よりも30㌧削減できる見通しだ。
メルセデス・ベンツ日本(MBJ、上野金太郎社長、東京都品川区)は、19年5月末にウェブやコールセンターへの問い合わせによる紙製カタログの発送を原則停止した。ホームページからは、カタログデータのダウンロードが可能。店頭での商談時は、現在も従来通り配布している。
この他のインポーター各社でもホームページ上でカタログを入手できるようにしてデジタル化を進めてきた。新車販売活動のデジタルシフトとサステナビリティとして取り組んでいく。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞10月6日掲載