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2020年9月25日

輸入車、相次ぎEV投入 選択肢増え市場の伸び期待

輸入車インポーターが、電気自動車(EV)を相次ぎ国内に投入している。輸入ブランドのEV激戦区は、アウディが「e―トロンスポーツバック」で参入する車両価格が1千万円台前後のクラスだ。

さらに、上位モデルでは2千万円を超えるポルシェ「タイカン」や、エントリークラスのプジョー「e―208」、価格と航続距離を両立したテスラ「モデル3」と、国内メーカーに比べて輸入車はラインアップが拡充している。消費者の選択肢が増えることで輸入車のEV市場はさらなる伸びを見せそうだ。

日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が発表した燃料別販売台数によると、2020年1~6月の海外ブランドのEV販売台数は、前年同期比13・3%増の438台と、輸入乗用車販売が2割以上落ち込む中で大幅な伸びを見せた。

海外ブランドのEVで先行するのがテスラ「モデルS」、メルセデス・ベンツ「EQC」、ジャガー「I―PACE(アイペイス)」だ。いずれも車両価格は1千万円前後で、アウディが国内初導入するEVも競合車が多い同価格帯に位置する。航続距離ではモデルSが優位に立つが、ベンツやアウディなどは自動車メーカーとして築いてきたブランド力で対抗する。

一方、コンパクトセグメントでは、7月にプジョーがe―208を投入した。車両価格は400万円を切り、日産自動車「リーフ」やホンダ「ホンダe」が競合車となる。

輸入車の乗用車販売に占めるEV比率は3・4%と、乗用車市場全体のEV比率0・6%に比べ水準は高い。販売絶対数は限られるものの、EVは従来のガソリン車に比べて先進的なイメージもあって、各輸入ブランドは今後もEV投入を加速する方針だ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞9月18日掲載