会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2020年9月23日

東海理化 デジタルキー新需要開拓へスタートアップと協業

東海理化は15日、スマートフォンなどを使ったデジタルキー事業でスタートアップのdotD(小野田久視代表取締役CEO、東京都港区)と協業すると発表した。

両社でデジタルキー機器や事業モデルを開発し、自動車用のほか店舗やオフィス、ロッカー用なども視野にデジタルキーを使ったサービスの需要を掘り起こしていく考えだ。

自動車用キーセットやスマートキー大手の東海理化は、新規事業としてスマホを使った車両キーの認証とデジタルキー配信技術を開発した。

自社だけでは事業モデルを短期間で立ち上げることが難しいため、運行管理機器やサービスを手がけるデータ・テック(田野通保社長、東京都大田区)や、車両リースや管理サービスを手がけるキムラユニティーと組んで事業化を目指している。

今回の協業でも、dotDのデジタル技術や事業モデル化、販路拡大ノウハウを応用し、デジタルキー事業を軌道に乗せたい考えだ。

両社はまず、販売済み車両を含めた自動車キーのデジタル化に取り組み、スマホ用アプリや専用機器、プラットフォーム(事業基盤)をカーシェアや法人向け社用車管理用などとして提供していく。将来的には店舗やオフィス、倉庫、駐車場、ロッカーなどにも応用先を広げ、関連事業者と新たなサービスも開発していきたい考えだ。

スマホを車の鍵代わりにする技術は欧米で先行し、昨秋に日本でも規制が緩和されて実用化が可能になった。将来的には車両の鍵がスマホに一本化される可能性もある。東海理化としては、自動車部品事業で磨いた自社のデジタルキー技術や機器の売り先を広げる好機と判断、他企業と組んで事業モデルやプラットフォームの確立を急ぐ。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞9月16日掲載