宮崎県自動車整備振興会(菊池良和会長)は今春、整備専門学校を卒業した女性を技術者として採用した。宮崎整振で技術系職員の女性採用は例がなく、「九州の整備振興会でも初めてではないか」(宮崎整振)としている。

今回採用したのは県内出身の椎葉萌(しいば・もえ)さん、21歳。インターンシップ制度で昨年振興会を訪問し、会員工場からの整備に関する電話での相談に職員が答えることを聞いて、強い興味を抱いた。

「自分で整備するよりも、電話で人に説明するのは遥かに難しいはず。自分も、それを仕事にしたい」と思い、職員になることを希望した。こうした本人の熱意と「業界の活性化を図るには、人材の掘り起こしが必要」としていた宮崎整振の意向が合致し、採用が決まった。

4月から教育課に籍を置き、3級自動車整備士講習の講師などを務める。椎葉さんは「初めは人前で話すことや、会員さんからの電話に対応するのは緊張しましたが、少しずつ慣れてきました。研鑚を重ねて技術を習得し、会員さんに応えていきたい」と意欲を示す。