会員向けクルマ
biz

INFORMATIONクルマの情報館

自動車産業インフォメーション

2020年8月27日

コロナ影響下の物流3社 4~6月期、個人向け宅配大幅増 

物流大手3社の2020年4~6月期決算は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、個人向け宅配が大幅に増加した。一方で、緊急事態宣言の発令で経済が停滞したことで、企業間の荷動きが止まり、売上高に影響が出た。

日本通運が発表した2020年4~6月期連結決算は、コロナ禍の影響を受け、全部門で減収となった。売上高は前年同期比9・2%減の4720億円、営業利益は同57・9%減の44億7700万円と大幅に減少し、当期純利益は同32・0%減の96億800万円となった。

日通単体では、引越・移転事業で同35・6%減の110億円と減収だった。このほか、一般貨物を中心とする自動車事業も同8・7%減の418億円に落ち込んだ。通期業績予想は、売上高が前年比3・9%減の2兆円、営業利益が同24%減の450億円、最終利益は同89・6%増の330億円を見込む。

ヤマトホールディングスは、売上高が前年同期比2・7%増の3920億1500万円、営業利益は99億5300万円、当期利益は34億5300万円となった。

成長が加速する電子商取引(EC)領域は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり需要により、荷物の取扱数量が増加したことで増収。デリバリー事業の宅急便の取扱数量は前年同期比17・1%増の4億9100万個、クロネコDM便が同29・1%減の1億9400万冊だった。

通期業績予想は、売上高が前年比0・5%増の1兆6380億円、営業利益が同43・2%増の640億円、当期利益が同47・8%増の330億円を見込んでいる。

SGホールディングスは、売上高が前年同期比9・1%増の3176億3200万円、営業利益は同47・7%増の277億2600万円、当期利益が同70・3%増の172億2400万円となった。

デリバリー事業は、コロナ禍でBtoBの取扱個数が荷主の営業自粛で減少した。一方で、BtoCは大幅に増加した。

平均単価は、適正運賃収受の取り組みを継続しているものの、相対的にサイズの小さいBtoCの取引が増加したことで微増となった。取扱個数は同4・7%増の3億4200万個で、このうち飛脚宅配便が同5・5%増の3億2900万個だった。

通期は、売上高が前年比4・0%増の1兆2200億円、営業利益は同15・3%増の870億円、当期利益は同11・0%増の525億円を見込んでいる。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞8月24日掲載