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自動車産業インフォメーション

2020年8月21日

大手損保の4~6月期決算 自動車保険支払い1割減

大手損害保険グループが発表した2020年4~6月期決算によると、自動車保険の保険金支払い額は前年同期に比べ約1割減少した。新型コロナウイルスの感染拡大により、4、5月にかけ全国で外出自粛が呼び掛けられたことで自動車事故が減少した。

自動車保険の正味支払保険金は東京海上日動火災保険が前年同期比13・1%減の1244億円、三井住友海上火災保険が同11・0%減の737億円、あいおいニッセイ同和損害保険が同10・7%減の789億円、損害保険ジャパンが同11・7%減の1205億円だった。

外出自粛により多くの人が自動車の使用を控えたことが事故の減少につながり、保険金の支払いも減少した。

一方、正味収入保険料は、東京海上日動が前年同期比1・5%増の2765億円、三井住友海上が同0・5%増の1715億円、あいおいニッセイ同和損保が同0・9%増の1841億円、損保ジャパンが微減の2766億円だった。

新型コロナの影響により新車販売は大幅に減少したものの、1月の保険料率改定による収入の上乗せがあり、3社が前年同期を上回った。

ホールディングス各社の当期純利益は、東京海上ホールディングスが前年同期比12・0%減の992億円、МS&ADインシュアランスグループホールディングスが同0・7%増の966億円、SOMPOホールディングスが同54・9%増の473億円だった。

新型コロナの影響により、国内損保事業で保険金の支払い額が抑えられた一方、海外保険事業は運用環境が悪化した。SOMPO HDは支払い準備金の積み増しにより前年同期に利益が減少したため今期は大幅増益となった。

東京海上HDは、通期の当期純利益が前年度比32・6%減の1750億円になるとの見通しを発表した。20年3月期決算時点では新型コロナの影響が不透明として公表していなかった。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞8月12日掲載