「九州キャンピングカーショー2020」(主催・九州キャンピングカーショー実行員会)が8日から10日まで、熊本県益城町の大規模展示施設「グランメッセ熊本」で開催された。ショーでは20社が、合わせて約105台のキャンピングカーを展示した。
会場には子ども連れの家族や、シニアなど幅広い層が来場し、キャンピングカーに対する根強い人気がうかがえた。期間中、会場には合計8536人が訪れた。九州自動車道の益城熊本空港インターチェンジに隣接するというアクセスの良さもあり、熊本県内はもとより、九州各地などからも来場があった。
キャンピングカーは、キャンプなどを楽しむだけではなく、災害時の避難場所としても役立つことから、改めて注目を集めている。熊本地震や九州北部豪雨などの災害時に、居住スペースの広いキャンピングカーが貸し出されて、避難所で生活する被災者の慰労に役立ったケースもあった。
そのほかにも、工事現場などで宿泊施設として利用されるなど、これまでとは異なるより多角的な活用が進み始めている。更に、コロナ禍の現在は、パーソナルな空間を求める人のニーズが増えて、存在感を高めている。
こうした中、会場内には出展各社が、それぞれ工夫を凝らした特色のある車両を展示した。
キャンプ仕様の「フルコンバージョンタイプ」や、トラック型のシャシーに居室を架装した「キャブバージョン」に加え、なじみやすい大きさのミニバンやワゴンなどにキッチンや就寝スペースなどを設けた「バンコンバージョン」、軽自動車をベースとしてキャンプ使用に改造した「軽キャンピングカー」など、さまざまなタイプの車が各ブースに展示されて、会場を訪れた人々の注目を集めていた。また、中古車のコーナーもあった。
会場内では、各社の出展したキャンピングカーの特徴をスタッフに聞く来場者の姿や、実際に室内に入って設備などを確認する人も多かった。ブース内で商談するケースも見られ、人気の高さがうかがえた。
キャンピングカー関連の用品やコーティング専門店なども出展し、それぞれの商品などをPRしていた。
キャンピングカーショーは日本RV協会が協力。当初、5月に開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い延期し、今回の開催が実現したもの。コロナ感染防止対策を徹底し、会場入り口では来場者に手指のアルコール消毒や検温を実施したほか、スマートフォンなどにより来場者の登録を実施した。
会場内の出展各社の商談ブースのテーブルには、飛沫防止のアクリル板を設置。ステージイベントやキッズ向けアトラクションなど関連イベントも行わなかった。