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自動車産業インフォメーション

2020年8月3日

JAFが注意喚起 夏の車内熱中症防止

日本自動車連盟(JAF、藤井一裕会長)は、夏季の気温上昇が本格化するタイミングをにらみ、子どもやペットを車内に残したままの〝キー閉じこみ〟による車内熱中症事故の予防に向けた今季の啓蒙活動を開始した。

炎天下に駐車した車内でエアコンを停止すると、車室内の温度が短時間で人体に危険なレベルに達するなど、検証テストなどによって得た情報をドライバーらに広く発信し、熱中症事故の未然防止につなげていく。

JAFが2019年8月に出動した「キー閉じこみ」の救援のうち、「子どもやペットが車内に残されたまま」というケースが全国で144件(子ども115件、ペット29件)あった。

このうち、緊急性が高いと判断し、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどして救援したケースが9件あった。

現場の聞き取り調査では「おもちゃの代わりにリモコンキーを子どもに持たせていたら、ドアロックのボタンが押されてしまった」「飼い主の戻りを待つペットが、車内の集中ロックスイッチを踏んでしまった」といった不注意が原因で熱中症事故になりかねないケースが散見された。

JAFが実施した車内温度の検証テストによると、気温セ氏35度の炎天下に駐車した車内の〝暑さ指数〟は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、15分で人体に危険なレベルに上昇。

また、車を日陰に駐車しても、炎天下と比べた車内温度の低下は同7度にとどまった。駐車場所に関わらず、外気温が高温な場合は注意が必要という。

乳幼児は体温調節機能が未発達のため、特に注意が必要。「少しの時間だから」「寝ているから」等の理由で車内に子どもを残したまま車を離れることは、「キー閉じこみ」のトラブルにはならなくても、熱中症につながる事故になりかねない。

ペットについても車内に残して車を離れないことと併せて、強く注意を呼びかけていく。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞7月30日掲載