2020年7月27日
政府、骨太方針閣議決定 車検証にマイナンバー活用
政府は、来年度の予算編成の指針となる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針2020)」を17日夕方に開いた臨時閣議で決定した。
同日開催した経済財政諮問会議と未来投資会議の合同会議で、与党の修正案を反映した案を「成長戦略実行計画案」とともに取りまとめた。
今回の骨太方針は新型コロナウイルス感染症を反映しており、コロナ禍によって遅れが目立ったデジタル化の加速に加え、コロナ後を見据えた「新たな日常」への取り組みなどが柱となっている。
西村康稔経済再生担当相は会見で「主な項目について年内に実行計画を策定する」とし、具体化を急ぐ方針だ。
今回の骨太方針にはデジタル化の集中投資の中で、マイナンバーカードの活用を掲げる。
運転免許証との連携に向けた検討を開始するほか、自動車検査証(車検証)および自動車検査登録手続きについてもマイナンバーカードの活用を議論していくことなどを盛り込んだ。
コロナ禍で進展した新たな働き方についてもさらに推進していく計画。西村経済再生担当相は「もう待ったなし」として、「やれるものは直ちに実行していく」との意欲を示した。
一方、今年の骨太方針は例年と異なり、内容を絞り込みスリム化したものとなっている。新型コロナの影響を受けたもので、財政再建に向けた明確な目標を示すことも見送った。
西村経済再生担当相は「今は経済や国民の生活を守ることが最優先」との背景を明かした。しかし、「長い目で見れば財政健全化を実現しなくてはならない」とし、中長期で財政再建に向けた取り組みは堅持していく考えだ。
また、月内には拡大版となる新たな未来投資会議を招集する方針。これまでよりも幅広い分野で議論を進めていく考えで、今後メンバーなどを早急に詰めていく。
カテゴリー | 白書・意見書・刊行物 |
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対象者 | 一般,自動車業界 |
日刊自動車新聞7月20日掲載