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自動車産業インフォメーション

2020年7月7日

6月の国内新車販売22・9%減 マイナス幅大きく縮小

登録車と軽自動車を合わせた6月の新車販売台数は前年同月比22・9%減の34万7371台となり、前月(同44・9%減)と比べてマイナス幅が大幅に縮小した。

緊急事態宣言の解除に伴い販売店への客足が戻ってきたことに加えてメーカーの生産が回復し、大半のブランドで落ち込みが縮小した。

市場全体では5月を底に回復基調が期待されるが、足元の受注状況は足踏み状態の銘柄もあるとみられ、先行きは楽観できない状況が続きそうだ。

5月には前年同月と比べて半減近くまで落ち込んだ新車販売が回復の兆候を見せ始めた。国内メーカーのブランド別にみると、レクサスと日野を除く11ブランドが前の月よりもマイナス幅が縮小。

工場の稼働が回復したことで受注残を抱えていた車種を中心に登録、届け出が進み、6月のマイナス幅は前の月と比べて22・0㌽改善した。

回復が大きかったのは軽自動車だ。全国軽自動車協会連合会(全軽自協、堀井仁会長)のまとめによると、全ブランドでマイナス幅が縮まった。

特にスズキが前年同月比5・6%減まで戻したほか、日産が同3・8%増と3カ月ぶりのプラスを記録。軽SUVやスーパーハイトワゴンなど人気車種は前年同月を超える実績になっているという。

一方、日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)によると、登録車は1968年の統計開始以来、6月としては過去最低の台数まで落ち込んだものの、前年同月と比べたマイナス幅は前の月よりも14・2㌽改善した。

「緊急事態宣言の解除で販売店への客足が戻っているとする声も増えている」(自販連)としており、営業活動の再開が受注につながり始めている。ブランド別ではレクサスと日野を除いて前月よりも改善した。

4~6月の新車販売台数が大きな落ち込みとなったことで、2020年上期(1~6月)の新車販売台数は前年同期比19・8%減の220万7775台にとどまった。

230万台を割り込むのは東日本大震災が発生した11年以来9年ぶり。軽自動車は3年ぶりに100万台を下回った。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞7月2日掲載