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自動車産業インフォメーション

2020年6月30日

JARI 生活支援・介護ロボットのリモート試験開始

日本自動車研究所(JARI、永井正夫所長)は、ドローンなどの生活支援ロボットや介護ロボットの開発支援を展開するロボット安全試験センター(茨城県つくば市)で、製品や部品の「リモート試験サービス」を開始した。

コロナウイルス感染症の拡大防止策として〝来所不要〟の受託試験を実施する。顧客と試験センターをウエブ会議システムで結び、JARIエンジニアが顧客から送られた供試品を試す様子を映像でリアルタイムに確認してもらいながら、テスト要望に応えていく。

映像を活用した双方向通信を利用し、顧客がオフィスや自宅にいながら「あたかも試験場にいる」ような雰囲気で試験の様子をつかめるように仕上げた。顧客が任意のタイミングで試験中の供試品の位置変更、状態確認などをJARIのエンジニアに直接指示できるなど、ウエブ会議システムの利点を引き出す工夫に取り組んだ。

EMCイミュニティ試験、振動/温湿度サイクル試験、振動試験など多様なメニューを設定した。

自動車分野に限らずものづくりに取り組むさまざまなメーカーでは、新型コロナ対策としてリモートワークの活用に取り組んできた。設計業務などについては、自宅作業が可能な仕組み作りが進んでいる。その一方で、開発の最終段階などで実際に製品や部品の実力を確認するリアルの試験と、ウイルス感染拡大防止を両立する環境づくりが課題として浮上していた。

JARIは、リモート試験サービスを通じて今後、ニーズの本格化が見込まれる生活支援・介護ロボット分野の開発業務継続を支えていく。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 自動車業界

日刊自動車新聞6月25日掲載