自動車産業インフォメーション

インポーター各社 〝コロナの時代〟対応着々

2020年5月22日

インポーター各社がコロナ禍に対応した販売戦略を相次いで打ち出している。ビデオ通話を使った商談など、非接触型の営業活動に向けた環境整備が加速しているほか、デジタルを活用した系列販社のプロモーション活動を支援する動きもある。新型コロナウイルスまん延による緊急事態宣言は39県で解除されたものの、収束への道筋は未だ見えていない。〝コロナの時代〟の新たな新車販売の仕組み作りが着々と進んでいる。

ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン、クリスチャン・ヴィードマン社長、東京都千代田区)は、ユーザーがショールームに来店せずに車種選択から商談、納車までを進められる新たな販売スタイル「BMW@HOME」を1日に開始した。ビデオ会議システムによるオンライン商談を取り入れるなど、同社が打ち出したコンセプトをベースに系列の各販社それぞれがデジタルツールを活用した営業活動を展開するものだ。

ディーラースタッフが希望者の自宅などに車両とともに出向いて試乗してもらうサービスや、郵送で契約書類の受け渡しを行えるように対応する販社もあるようだ。同社では車両説明動画などを用意したオンライン上の「デジタルショールーム」をすでに展開しており、販売各社はこうしたデジタルの世界に用意した〝店舗〟も活用し、新たな営業手法を模索しはじめた。

アウディジャパン(フィリップ・ノアック社長、東京都品川区)もデジタルを活用した営業活動を積極化している。系列ディーラーに向けて既存のビデオ通話サービスなどを活用したオンライン商談の導入を提案し、4月上旬からはビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を活用した営業活動を展開する販社もある。

こうした動きに併せて同社としてもオンラインでのプロモーション活動を増やした。16、17日には、ライブ配信による「オンライン質問会」を動画配信サイト「ユーチューブ」で実施。アウディのインストラクターが人気車種を紹介しながらSNSやチャットに集まった視聴者の質問にリアルタイムで答える試みで、「A1」を紹介する回ではタレントの梅本まどかさんがゲスト出演し、コンパクトハッチバックの魅力をアピールした。

また大型連休中には仮想現実(VR)の見本市「バーチャルマーケット4」で日本投入予定の電気自動車(EV)「イートロンスポーツバック」を紹介するなど、現実世界で人を集めたイベントの開催が難しい中でも、デジタル世界を活用したユーザーとの接点づくりを進めている。

ディーラーのデジタル活用力を高めようとする動きも活発化しそうだ。ゼネラルモーターズ・ジャパン(若松格社長、東京都品川区)は、今後のさらなるデジタル化を見据え、系列販社へのトレーニングを積極化している。

同社が運営するウェブページのアクセス状況などを共有したうえで、扱いブランドのユーザー層に効果的にアプローチするためのSNSの活用方法や動画の撮影、編集、アップロード方法などを習得する機会を設けているという。

外出自粛要請などによって足元では従来同様の営業活動を展開できない状況が続いている。こうした中、自動車流通各社は、新型コロナウイルスの感染予防を意識した「新しい生活様式」に対応した販売、サービス体制の構築が求められている。

 

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月19日掲載

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