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自動車産業インフォメーション

2020年5月21日

外出自粛で宅配便利用急増 ドライバーの負担懸念

新型コロナウイルス感染防止に向けた外出自粛の影響で、物流業界では宅配便の取り扱い個数が増加している。外出自粛に伴い実店舗での買い物が減った一方で、インターネット通販の利用頻度が増加したことが原因だ。物量の増加が続く中、各社は非対面対応により接触の機会を減らすなどして、従業員と顧客両方の安全を確保するよう努めている。

ヤマト運輸の4月の宅配便の取り扱い個数は、1億5599万個と前年同期比13・2%増となった。中でも、ネコポスについては同47・6%増と大幅な増加になった。ネコポスは角形A4サイズ以内で厚さが2・5㌢㍍以内、重さは1㌔㌘以内に対応している。ポストに投函するという利便性から、メルカリをはじめとするフリマアプリで利用する顧客が多い。

このような状況の中、消費者側の意識について、オンライン保険相談サービス「ほけんROOM」を運営するWizleap(谷川昌平社長、東京都渋谷区)は、8~12日にかけて803人を対象に「自粛期間中の宅配/デリバリーに関する意識調査」を行った。

それによると、回答者の約7割が自粛期間中に宅配、デリバリーを利用したと答えた。また、よく購入する商品としては「食品・飲料・お酒」と答える人が最も多かった。実際に、ある宅配事業者は「自粛生活で〝宅飲み〟が増えたことで、酒類をはじめとする飲料の配達も例年より増加している」と話す。

緊急事態宣言が39県で解除されることが政府により決定されたが、東京都や大阪府など大都市圏を中心に外出自粛が継続する。このため、今後も宅急便などの小口配送の増加が予測されている。業務が逼迫していることから、ドライバーの負担増が懸念される。

カテゴリー 白書・意見書・刊行物
対象者 一般,自動車業界

日刊自動車新聞5月18日掲載